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断熱材は後から入れることはできる?メリット・デメリットを解説

断熱材は後から入れることはできる?メリット・デメリットを解説

建てた家の断熱性が低く、夏は暑くて冬は寒い家になっている場合、後から断熱材を入れることはできるのか気になる方は多いのではないでしょうか。断熱材を後から入れることは可能ですが、メリットとデメリットがあります。

本記事では、断熱材を後から入れる方法とそれぞれのメリット・デメリットについて解説します。

目次
断熱材を後から入れる方法とそのメリット・デメリット
後から断熱材を入れるときの注意点
自分で断熱性を高める方法
まとめ

断熱材を後から入れる方法とそのメリット・デメリット

断熱材を後から入れる方法は以下の2つです。

・壁や床を剥がして断熱材を入れる
・壁や床を剥がさずに断熱材を入れる

それぞれのメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。

壁や床を剥がして断熱材を入れる

断熱性能を向上させるためには、壁や床の内部に断熱材を充填することが重要ですが、そのためには一度内装を剥がす必要があります。

・メリット

壁や床の内部にしっかりと断熱材を充填できるため、住宅全体の断熱性能が向上します。冷暖房効率が良くなり、快適な室内環境を実現できます。

また、内装を剥がして断熱材を入れる際に、壁や床の内部をきれいに整えることが可能です。

・デメリット

大規模なリフォームになるため、費用がかさんでしまいます。断熱材の導入に加えて内装のリフォームも行う場合、数百万円以上の費用がかかることがあります。

また、内装の剥がしや断熱材の充填、内装の再施工など、工程が多く時間がかかります。

壁や床を剥がさずに断熱材を入れる

壁や床を剥がさずに断熱材を外から持ち込む方法は、「外断熱」と呼ばれています。内側からの断熱リフォームではなく、外部から断熱材を取り付ける手法です。

・メリット

壁や床を剥がす必要がないため、大規模なリフォームよりも費用を抑えることができます。また、壁や床の内部に入るのではなく、外部から断熱材を充填するため、工期が比較的短くなります。

・デメリット

施工する空間の条件によっては、床や壁を壊さざるを得ない場合があります。例えば、床高が極端に低い場合や基礎によって制約がある場合が挙げられます。一部の空間の断熱性能向上を目的とした場合に有効な方法ですが、施工可能な条件をしっかりと確認しておく必要があります。

後から断熱材を入れるときの注意点

後から断熱材を入れる際は、次の注意点を押さえましょう。

断熱材の施工範囲

断熱材の施工範囲を正しく決めることは、断熱リフォームの効果を最大限に引き出すために重要です。部屋の熱の逃げ場を的確に特定し、必要な箇所に断熱材を施工しましょう。

窓やドア周りは熱の逃げ場となりやすい箇所です。断熱効果を高めるために、窓やドアの周囲に断熱材を追加することを検討しましょう。窓には二重窓やLow-Eガラスなどを採用することをおすすめします。

外壁や角部屋など外側に面する壁は、外気との接触が多く熱が逃げやすい箇所です。これらの壁に断熱材を施工することで、断熱性能を効率的に高めることができます。

また、空気の隙間をしっかりと埋めることも重要です。隙間があると熱が逃げる経路となるため、窓やドア、壁などの隙間を密閉するリフォームを検討しましょう。

施工範囲が広くなればなるほどにコストが高くなるため、断熱性に大きく影響を及ぼしている箇所を特定し、予算内でリフォームできるように施工範囲を決めることが大切です。

施工業者の品質

施工を行う業者の作業品質や専門知識は、断熱材の選定や施工方法、施工範囲の決定などに影響を与えます。

施工会社の実績や評判を口コミサイトや過去の施工事例などから確認し、信頼性や技術力を見極めることが大切です。また、実際に相談をしてみて、信頼できるかどうか判断しましょう。契約を焦らせるようなことはしていないか、断熱材を入れた方がよい箇所とその理由を説明してくれるか、質問にしっかりと回答してくれるかなどを確認してみてください。

現在の建物の状況

現在の建物の状況を正確に把握することは、断熱リフォームを計画するうえで重要なことです。不具合や問題があるまま断熱リフォームを行うと、リフォーム自体が無駄になるだけでなく、より深刻なトラブルを引き起こす可能性もあります。

リフォームを行う前に建物の専門家による建物検査を実施することで、シロアリ被害、雨漏り、カビの発生などの問題を特定できます。建物検査を行うことで、リフォームに先立って必要な修繕や改修を行うことができるでしょう。

これらの問題を改善しないまま断熱材を入れると、断熱材が害虫被害にあったりカビが発生したりする恐れがあります。

自分で断熱性を高める方法

断熱材を後から入れつつも、自身で断熱リフォームを行うことを検討しましょう。次の方法は専門知識がなくても簡単に行えます。

窓に断熱シートを貼る

断熱シートを窓に貼ることで、部屋に伝わる冷気をシャットアウトし、部屋の断熱性を向上させることができます。窓は建物の中でも特に冷暖房の影響を受けやすい箇所のため、断熱シートを使用することで省エネ性や快適性の向上が可能です。

プラダンを使用する

プラダンはプラスチック製の段ボールで、内部に空洞があります。このプラダンを窓に貼り付けたり、立てかけたりすることで窓と室内に空気の層を作り、部屋の断熱性を高めることができます。

窓にプラダンを貼り付けると、窓と室内の間に空気の層が生じます。この空気の層によって、室内の熱が外部に逃げにくくなり、冬場の寒さや夏場の暑さを遮断したりできます。

また、プラダンはホームセンターやリフォーム用品店などで手軽に入手できる上、軽量でありながら耐久性があるため、取り付けや取り外しも簡単です。

断熱カーテンを設置する

断熱カーテンを取り付けることで、窓からの冷気をしっかりカットできます。通常のカーテンよりも断熱性能が高く設計されているため、部屋の保温効果が高まります。特に足元から入ってくる冷たい空気をカットすることにより、部屋全体の快適性を向上させます。

断熱カーテンは通常のカーテンと同様の方法で設置できるため、専門知識は必要ありません。取り付ける際に注意すべきポイントは、裾を床にたらして隙間を作らず、冷気の侵入を防ぐことです。

まとめ

断熱材は後から入れることができますが、多くの場合は多額のコストがかかります。床や壁を剥がさない方法に対応している施工業者は限られているうえに、複数の条件を満たさなければなりません。そのため、床や壁を剥がす方法を選ぶことになる可能性が高いでしょう。

これらのリフォームのコストをなるべく抑えたい場合は、自分で断熱リフォームを行うのも1つの方法です。ただし、断熱性は暮らしやすさに大きく影響を及ぼすため、なるべく多くのコストをかけてプロの業者に断熱リフォームを依頼することをおすすめします。

コラムニスト:ちゅーピー住宅展示場モデルハウス 坂本 千奈美

  • 坂本 千奈美
  • 大人から子どもまで、家族みんなが、楽しく、思い出に残るようなお家づくりをできるようお手伝いします!日興ホームで建ててよかったね、と言って頂くために頑張ります♪

    ・趣味:映画・ランニング

  • ちゅーピー住宅展示場モデルハウス
  • わが家という夢が望みどおり叶い、わが家と始まる未来が幸せに綴られる。そんな想いから生まれた自由設計の住まい。テクノストラクチャー工法で、耐震性・耐久性とデザインの自由度を両立しました。先進技術で夢の住まいを紡ぎ、長い人生の物語を幸せに紡ぐ。家族の想い出を重ねながら未来へと価値を受け継いでいく住まいをぜひ展示場でご体感ください。

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