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断熱性が高い省エネ住宅を建てるときのポイントは?方法から業者の選び方まで解説

断熱性が高い省エネ住宅を建てるときのポイントは?方法から業者の選び方まで解説

断熱性が高い省エネ住宅を建てたいときは、断熱性を高める方法を理解しておくことが大切です。また、省エネ住宅を建築できると謳う業者は多いものの、実際に国の基準を満たせない業者もいるため、業者の正しい選び方についても理解しておくとよいでしょう。
本記事では、断熱性が高い省エネ住宅を建てるときのポイントをテーマに、断熱性を高める方法や業者の選び方などについて詳しく解説します。

目次
省エネ住宅の定義
省エネ住宅の基準
省エネ住宅を建てる方法
省エネ住宅の選び方
建てた時点で省エネ住宅かどうかがほぼ決まる
省エネ住宅を建てるときの業者の選び方
省エネ住宅の助成金・優遇制度
まとめ

省エネ住宅の定義

省エネ住宅は、国が定めた基準を満たした住宅です。省エネ住宅かどうかを判断する基準として、「住宅の省エネルギー基準」があります。そして、さらに厳しい基準である「低炭素建築物の認定基準」、「住宅トップランナー基準」などがあり、最終的にはZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)を目指すべきとされています。

ZEHは、断熱性や機密性などを大幅に向上させることでエネルギー消費量を抑えると同時に、太陽光発電設備などでエネルギーを生産することで、年間のエネルギー消費量を実質ゼロにすることを目指した住宅です。

省エネ住宅の基準

それでは、省エネ住宅の基準について詳しく見ていきましょう。

住宅の省エネルギー基準

建築物省エネ法によって住宅の省エネルギー基準が定められています。一定基準以上の省エネルギー性能を実現するよう努力義務が課されており、改正を重ねる度に内容が強化されてきました。

従来は、断熱性や日射遮蔽性などのみを評価する仕組みでしたが、現在は住宅で使用するエネルギー量も評価対象となっています。また、地域によってエネルギー消費における特性が異なることから、気候条件に応じて8つの地域に分けてそれぞれに基準値が設けられています。

低炭素建築物の認定基準

低炭素建築物の認定基準は、エコまち法における「低炭素建築物新築等計画の認定制度」に基づいて定められています。低炭素建築物の認定には、「一次エネルギー消費量に対して一定以上の比率で削減がされている」、「低炭素化につながる措置を採用」、または「ライフサイクルCO2排出量(製品製造から廃棄までに発生するCO2の排出量)が一定以上削減されていること」が必要です。

省エネ住宅を建てる方法

省エネ住宅を建てるためには、断熱性や機密性などを向上させる取り組みが必要です。業者がどのような方法で省エネ住宅を建てているのか詳しく解説します。

高断熱性を持つ建材の使用

高断熱性を持つ建材を使用することは、住まいの断熱性を高めるうえで重要な取り組みです。断熱性を向上させるためには、内部や外部の壁に使用される建材を適切に選ぶ必要があります。

例えば、軽量で薄くて防湿性に優れた発泡プラスチック系の断熱材は、屋根や外壁など雨や日差しの影響を強く受ける部分に適しています。使用する断熱材の特徴やメリット・デメリットを踏まえ、適切な箇所に適切なものを使用することが重要です。

家のすき間をなるべくなくす

断熱性が高い建材を使用しても、家にすき間があると室内の空気が抜けて外気が入ってきます。施工時にはさまざまな建材を組み合わせるため、どうしても隙間が生じます。これらの隙間によって住宅の気密性が低下すると、十分な断熱効果を得ることができません。

特に玄関ドアや窓などの開口部、家の土台と基礎の接合部などは気密性が低くなりやすい箇所です。

断熱材の高価を引き出すためにも、隙間を塞ぐ加工が必要です。

省エネ性能に優れた窓ガラスやサッシを選ぶ

窓からは室内の空気が外に出ていき、外気が住宅の中に入ってきます。優れた断熱性を発揮するには、熱伝導率が低い樹脂サッシや遮熱効果が高い複層ガラスなどを採用することが大切です。

さらに、遮熱コーティングのような技術を組み合わせることで、さらなる断熱性の向上が期待できます。

換気設備の導入

断熱性と気密性に優れた住宅の快適性を高めるために、適切な換気設備の導入が必要です。適度な換気によって部屋と部屋の温度差が近くなり、快適性が向上します。

換気設備は、居住空間に新鮮な空気を取り入れるための通気口や自然換気、機械換気システムなどです。通気口や窓を適切な位置に設置することで、自然換気を促進し、室内の空気の入れ替えを行います。また、機械換気システムはファンや換気装置を使用し、定期的に室内の空気を排出・入れ替えることで換気を行います。

省エネ住宅の選び方

省エネ住宅であるかどうかは、品確法で定められた住宅性能表示制度によって確認できます。注目すべき表示について詳しく見ていきましょう。

温熱環境とエネルギー消費量の等級が高い住宅を選ぶ

住宅の省エネルギー性能は、「温熱環境」の項目において1~7等級で評価されています。数字が高くなればなるほどに省エネルギー性能が優れています。

また、「エネルギー消費量」は1・4・5・6等級で評価され、最上級が6等級です。

窓の断熱性能の等級が高い住宅を選ぶ

窓の性能表示制度に基づき、断熱性能と日射熱取得率の表示が2023年からスタートしました。断熱性能は星の数で1~6で評価され、日射熱取得率は数値に加えて窓と太陽、日差しのイラストで表示されます。

窓の断熱性能はサッシとガラスの組み合わせで決まる仕組みです。地域によって異なりますが、星3つ以上の窓を使用すればZEHを達成できる可能性があります。例えば、JIS等級H-6で熱貫流率1.9の樹脂製サッシまたはアルミ樹脂複合製サッシと、Low-E三層複層ガラスかLow-E複層ガラスの組み合わせは星4つです。

建てた時点で省エネ住宅かどうかがほぼ決まる

省エネ住宅の中でも鍵となるのが、エネルギー消費量を抑えるための外皮性能です。壁や窓、床、屋根といった外と中を隔てる部分のことを外皮といい、住宅の断熱性や気密性に大きく影響します。

外皮性能は建てた後に向上させることは難しく、また太陽光発電設備のようなエネルギーを生産する設備も後付けでは多額のコストがかかります。そのため、建てた時点で省エネ性能の大部分が決まってしまうのです。

省エネ住宅を建てるときの業者の選び方

住宅を建ててから省エネ住宅へと変更することが難しいため、信頼できる業者から購入することが重要です。そこで、省エネ住宅を建てるときの業者の選び方について詳しく解説します。

省エネ性能とコストのバランスが良い

扱っている住宅の省エネ性能とコストのバランスが良いかどうか確認しましょう。例えば、大手ハウスメーカーは広告宣伝費や販売活動などに多額のコストをかけるため、住宅価格も高くなる傾向があります。

そのため、住宅の性能とコストが必ずしも比例するとは限りません。省エネ性能とコストのバランスを踏まえて、予算に合った住宅を購入することが大切です。また、アフターサービスや安心感、対応の質など、さまざまな項目を総合的に見て判断しましょう。

住宅性能評価書を取得している

住宅性能評価書とは、耐震性や火災時の安全性、掃除のしやすさ、省エネ性、シックハウス対策など10項目の基準において住宅の性能を評価した書類です。国土交通大臣に登録した第三者評価機関が評価するため、信頼性が高いものと言えるでしょう。

そのため、住宅性能評価書を取得している業者は、一定の信頼性があると言えます。

省エネのノウハウと技術力がある

省エネのノウハウと技術力があるかどうかをホームページやパンフレットなどで確認しましょう。具体的な取り組みの内容や考え方などが記載されていれば、省エネに対する知識や技術が豊富な可能性があります。

補助金や優遇制度について回答できる

省エネ住宅は、補助金や優遇制度などによってコストを抑えて建てることができます。補助金や優遇制度について説明できるかどうか確認しましょう。制度は毎年のように変わるうえに、要件やスケジュールなどに複雑な部分があります。

補助金や優遇制度について詳しく説明できる業者の方が安心して相談できるでしょう。

省エネ住宅の助成金・優遇制度

省エネ住宅の建築には、助成金や優遇制度などが設けられています。ただし、制度の詳細は毎年異なるため、省エネ住宅を建てる際に業者に確認することが大切です。主な助成金や優遇制度などについて見ていきましょう。

住宅ローン控除

住宅ローン控除は、住宅の新築や取得、増改築などで住宅ローンを利用した際に、最大13年間にわたり各年末のローン残高の一定割合に相当する金額が所得税額などから控除される制度です。また、新築や未使用の認定低炭素住宅やZEH水準の省エネ住宅、省エネ基準に適合した住宅などは、借入限度額と最大控除額が高くなります。

認定住宅を新築または取得した場合の所得税の特別控除

「認定住宅を新築または取得した場合の所得税の特別控除」は、認定住宅(長期優良住宅、低炭素住宅、またはZEH水準省エネ住宅)を新築または未使用の住宅として取得した場合、所得税から一定額を特別控除する制度です。

住宅取得等資金贈与の非課税特例

住宅取得等資金贈与の非課税特例は、住宅取得を目的とした贈与において、一定額までは贈与税を課さない制度です。この制度は2023年12月31日に終了します。

非課税限度額は省エネ等住宅が1,000万円まで、それ以外の住宅は500万円までです。例えば、省エネ等住宅の取得を目的に1,200万円を贈与した場合、200万円に対してのみ贈与税がかかります。

ZEH補助金制度

ZEHを達成した省エネ住宅においては、1戸につき55万~140万円までの補助金が支給されます。ZEHはZEH+や次世代ZEH+、次世代HEMSなどに分類されており、それぞれ補助金額が異なります。補助金額は毎年異なる可能性があるため、その際に確認が必要です。

まとめ

断熱性が高い省エネ住宅を建てる際は、施工主としても基礎知識を身につけておくことが大切です。住宅の省エネ性能は建てた段階で大部分が決まってしまうため、知識や技術、信頼性が高い業者に相談する必要があります。今回、解説した業者選びのポイントを参考に、省エネ住宅の建築を安心して任せることができる業者を見つけましょう。

日興ホームは省エネ住宅に特化しており、各種申請や補助金の説明も可能です。弊社は地域密着型のハウスメーカーとして、お客さまの理想にしっかりと向き合い、建ててよかったと思っていただける家づくりにこだわっております。まずはお気軽にご相談ください。

コラムニスト:ちゅーピー住宅展示場モデルハウス 羽原 忠宏

  • 羽原 忠宏
  • 笑顔と元気が取り柄です(^^)/
    子育て世代の家づくりを得意としております。お客様に寄り添った営業、ご提案を心掛けています。一緒に楽しい家づくりをしましょう♪

    ・趣味:体を動かすこと

  • ちゅーピー住宅展示場モデルハウス
  • わが家という夢が望みどおり叶い、わが家と始まる未来が幸せに綴られる。そんな想いから生まれた自由設計の住まい。テクノストラクチャー工法で、耐震性・耐久性とデザインの自由度を両立しました。先進技術で夢の住まいを紡ぎ、長い人生の物語を幸せに紡ぐ。家族の想い出を重ねながら未来へと価値を受け継いでいく住まいをぜひ展示場でご体感ください。

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