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【木造住宅と鉄骨住宅】日本の風土に適した住宅とは?

【木造住宅と鉄骨住宅】日本の風土に適した住宅とは?

一般住宅には木造と鉄骨造があります。しかし、いざ住宅を建てるときに木造住宅にするか鉄骨住宅にするか、判断に迷う方が多いのではないでしょうか。木造と鉄骨造は、それぞれに素材の特性によるメリットがあります。今回は、木造と鉄骨造の特徴を紹介しながら、日本の風土に適した住宅とは何かを考えます。

目次
日本では、住宅の約60%が木造
木造住宅構造3種類

木造住宅の魅力

鉄骨造|鉄骨軸組工法4種類

遮音・防音性が高いRC造|鉄筋コンクリート造
鉄筋住宅の魅力
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日本では、住宅の約60%が木造

日本の住宅を構造別にみると、木造は58.9%、非木造(鉄骨造など)は41.1%です。
住宅全体でみると、およそ60%が木造住宅だと分かります。
木造住宅の割合は昭和53年では80%を超えていましたが、平成20年には60%を下回っています。
約40年前の数値と比較すると、木造住宅の件数は低下傾向にあるといえます。

木造 非木造(鉄骨造など)
昭和53年 81.7% 18.3%
平成20年 58.9% 41.1%
低下傾向 増加傾向

木造住宅構造3種類

昔からある木造住宅には構造によっていくつかの工法があります。
ここでは、在来工法とも呼ばれ木材の柱を立てて家づくりする軸組工法や、壁によって組み上げる耐力壁工法、正倉院で知られる校倉(あぜくら)工法について紹介します。

日本の風土に適した軸組工法

軸組工法とは、木材で柱と梁の軸組を作り、そこに床や壁を取り付けて家を作る工法です。日本で古くから採用されており、在来工法とも呼ばれます。柱や梁の軸組で支えるために開口部を広く取れるため、大きな窓の設置も可能です。部屋の形や広さを調節しやすく、変形地や傾斜地にも対応しやすいことも特徴です。調湿性が高い木材を使用しており、設計の自由度も高いため、日本の気候風土に適した工法といえます。
近年では純和風だけでなく、和洋折衷、洋風の内外装も見られます。

洋風の内外装に適した耐力壁工法

耐力壁工法とは、木材でパネルを作り、それを組み合わせて家を作る工法です。
木造2×4(ツーバイフォー)工法や木質パネル工法(木質プレハブ系)があります。
木造2×4工法は、2インチx4インチの木材で作った枠組みに、構造用合板を釘やビスで貼りパネルにした部材を使います。木質パネル工法は、2×4材より細い木材で枠組みを作り、合板を貼るために使用するのは接着剤です。最初から断熱材や電気配線などを組み込んでいることが特徴です。
どちらもパネルの壁で構成するため、洋風の内外装に適しています。

日本古来の伝統技術を施した校倉(あぜくら)工法

校倉工法は正倉院や伊勢神宮で用いられている日本古来の建築方法です。太い木の柱の間に、厚みのある板を落とし込み壁を作ります。全てを木材で作るため、一般住宅と比べて3倍近くの木材を使用します。同じように木材を横に積み上げて作るログハウスは丸太組み工法です。
校倉工法も丸太組み工法も、積み上げる材がそのまま壁になるため、壁の内装工事は不要です。

木造住宅の魅力

ここまで木造住宅の構造について紹介しました。
日本では1000年以上昔から現在に至るまで、多くの木造住宅が建てられています。
なぜ、多くの人が木造住宅に住み続けているのか、その魅力を紹介します。

断熱性が高い

最初にあげる魅力は断熱性の高さです。金属の鍋やフライパンに付いている木製の取手と同様に、金属が熱くなっても木は熱くなりません。木材は鉄やコンクリートと比べると密度が低く、隙間に熱を伝えにくい空気を含んでいるために熱伝導率が低いといえます。
熱伝導率が低ければ外気温を室内に伝えにくい=断熱性が高いため、木造の家は冷暖房が効率良く使えます。

調湿性・通気性が高い

次に挙げる魅力は調湿性・通気性の高さです。木材は、湿度が高いときには湿気を吸収し、冬季のように乾燥するときは放出して湿度を一定に保つ調湿性を持っています。調湿性が低いコンクリートは湿度に弱く、鉄筋コンクリートの建物では結露やカビ、ダニなどの問題が起こる場合があります。
高い調湿性を持つ木材で作る木造の家は室内湿度を一定に保ち、雨が多く平均湿度が60%を超えるような湿度の高い日本でも快適に過ごせます。

比較的、施工コストが安い

最後に紹介する魅力は、施工コストの安さです。木造住宅は鉄骨造・RC造に比べて比較的安価に家を建てられます。木造住宅の木材は、鉄に比べて耐火性能が高い材料です。
火が燃え移っても表面が炭化するだけの建築木材に比べ、鉄は高温で強度を失います。
強度を保つための耐火処理に加え防サビ加工が必要な鉄骨造・RC造に比べ、加工が不要な木造は材料費が安価です。
また、木造は鉄骨造・RC造に比べて重量が軽いために、地盤改良や基礎工事の費用も抑えられます。
このため、木造住宅は施工コストを抑えて家を建てられます。

鉄骨造|鉄骨軸組工法4種類

近年増えている鉄骨造住宅にも、いくつかの構造・工法があります。
ここでは軽量鉄骨造、鉄骨ALC工法、重量鉄骨造、鉄骨ユニット工法について特徴をご紹介します。

設計の自由度が高い軽量鉄骨造(木質・ALCパネル工法)

軽量鉄骨造では、木造軸組工法の木材の代わりに軽量鉄骨で柱や梁を組み立てます。
木質パネル工法では和風の外観、ALCパネル工法では洋風の外観が多く採用されています。
強度に優れた鉄を使用した軸組工法のため、より広い空間や大きな窓を作れることが特徴です。

都市部に多い鉄骨ALC工法

鉄骨ALC工法は、鉄骨の柱と梁を強固に剛接合して軸組を作ります。鉄骨を剛接合してあるため、大空間や大きな窓など自由な設計が可能です。そのため、敷地面積に限りがある都市部で多く見られます。外壁にALCパネルを使用するため、洋風やビルのような箱形の外観が特徴です。

大型ビルに使われる重量鉄骨造(S構造)

重量鉄骨造は、厚さ6mm以上の鉄骨で柱と梁の軸組を作ります。鋼材の厚みがある強度の高い重量鉄骨で作るため、大型ビルや高層マンションにも採用されています。重たい建物重量を支えるためしっかりとした地盤改良や基礎工事が必要で、施工コストは割高です。

大型ビルに使われる重量鉄骨造(S構造)

鉄骨ユニット工法は、鉄骨製枠組みのユニットを工場で作り、現場で組み立てます。鉄骨製枠が軸組みのため、広い空間や大きな窓を作れます。工場で窓や断熱材なども含めた箱型のユニットを作るため、品質にばらつきがありません。現場での組み立ては1日で完了するため、着工から完成までの工期も他の工法と比べひと月ほど短縮できます。

遮音・防音性が高いRC造|鉄筋コンクリート造

RC造は鉄筋で補強したコンクリートで建物を作る工法です。一体壁工法は鉄筋を組んだ周りに型枠を作り、そこにコンクリートを流し込んで柱・壁・床を完成させます。コンクリートパネル工法は工場で生産したコンクリートパネルを、特殊なセメントや高張力ボルトを用いて現場で結合させます。どちらも遮音性・防音性が高いことが特徴です。

鉄筋住宅の魅力

ここでは鉄筋住宅の魅力をあらためて紹介します。

1つめに紹介する魅力は、遮音性です。鉄筋住宅はコンクリートの特性で遮音性が高く、静かな室内で過ごせます。

2つめに紹介する魅力は、耐震性です。引っ張りに強い鉄筋と圧縮に強いコンクリートを組み合わせることで耐震性が高くなります。

3つめに紹介する魅力は、気密性です。鉄筋住宅は気密性が高いため冷暖房を効率良く使えます。
最後に紹介する魅力は間取りの自由さです。鉄筋とコンクリートにより広いガレージやリビングを作れます。

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今回は、木造と鉄骨造の特徴と魅力を紹介しました。
最後に木造住宅と鉄骨住宅の魅力を整理してみましょう。

木造住宅の魅力 ・木材を使用しているため断熱性が高い
・木材を使用しているため調湿製・通気性が高く日本の風土に合う
・軸組工法では広い部屋や開口部を作れる
・軸組工法ではリフォームの自由度が高い
・施工費が比較的安価
鉄骨住宅の魅力 ・鉄骨を使用しているため大空間を作れる
・鉄骨を使用しているため開口部を広く取れる
・コンクリートを使用していれば遮音性が高い
・鉄骨を使用しているため耐震性が高い
・機密性が高いため冷暖房が効率良く使える

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コラムニスト:アスタ住宅展示場モデルハウス 民法 翔太

  • 民法 翔太
    アスタ住宅展示場モデルハウス

    自遊に、くらす。がコンセプトのBinO(ビーノ)。アスタ住宅展示場では、ビーノシリーズの2つの家を同時に体感できます!「どちらの家にしようかな?」「どちらの家も見てみたい!」そんな時は、ぜひモデルハウスにおいでください。変わっていくライフスタイルに合わせた家選びをお手伝いします!

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