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【初心者向け】住宅ローンの基礎知識

【初心者向け】住宅ローンの基礎知識

住宅を購入するには多くの資金が必要です。そこで、手元にまとまった現金がない人は、住宅ローンを組むことで資金を確保します。ただし、住宅ローンを組む前に、金融機関による審査があります。その際、全ての人が審査を通過できる訳ではありません。そこで記事の冒頭では、住宅ローンの審査について解説します。あわせて、今回の記事では、住宅ローンの金利・返済、住宅ローンの種類などについてご紹介します。

目次
審査について

金利について

返済について

住宅ローンの種類

住宅ローンを上手く活用して家を建てよう

審査について

住宅ローンを組む際、審査される内容はどのようなものがあるのでしょうか。
ここからは、審査項目と住宅ローンが組める年齢について紹介します。

住宅ローンにおける審査項目

・健康状態

住宅ローンを組む際、民間金融機関では「団体信用生命保険」への加入が必須です。
そのため、健康状態が悪く加入ができなければ審査に通らなくなります。

・担保評価

住宅ローンでは、購入する土地や建物(物件)が担保となり、返済が不可能になると担保にした資産を売却することがあります。
そのため、担保となる物件の価値を評価します。

・年収

年収を元に、住宅ローンの返済が可能な収入があるのかを審査します。
最低年収の金額を設けている金融機関があり、その金額は金融機関によってさまざまです。

・勤続年数

安定した収入があるのかは勤続年数や勤務先で審査されます。
給与所得者(公務員や会社員)の場合、多くの金融機関では1年以上または3年以上を基準としています。

その他、年齢も審査の対象です。次の章でご説明いたします。

住宅ローンを始める年齢

住宅ローンを組む際の年齢制限には、借入時年齢と完済時年齢があります。
借入時年齢は多くの場合で、下限は20歳以上、上限は65歳から70歳程度です。
完済時年齢は金融機関や商品によってさまざまですが、75歳から80歳を上限としているケースがあります。
たとえば、最長80歳未満を完済時年齢としており、35年の住宅ローンを組む場合には45歳までが借入時年齢です。

金利について

金利とは、借りている額に対して支払う利息の割合のことです。
金利には「固定金利」と「変動金利」があります。

固定金利|金利が変わらないタイプ

・固定金利のメリット
固定金利における最大のメリットは、住宅ローンを組んだ後に金利が上昇しても借入時の金利が変動しないことです。
そのため、借入時には返済期間全体の計画が確定します。

・固定金利のデメリット
住宅ローンを組んだ後に金融市場の金利が低下しても、返済額が減少することはありません。

変動金利|定期的に借入金利が変動するタイプ

・変動金利のメリット
住宅ローンを組んだ後に金利が低下した際、返済額が減少することが最大のメリットです。

・変動金利のデメリット
固定金利とは異なり、変動金利の場合は住宅ローンを組んだ後に金利が上昇すると返済額も上昇します。
そのため、金利が急速に上昇した際には「未払利息」を生む可能性があります。

未払利息とは、月々の返済額よりも利息の支払い額が上回った際に繰り延べられる金利の仕組みです。
つまり「毎月返済はしているのに、利息分を払うだけで、返済額が一向に減らない」という事態が起こります。
金利が上昇し続けると、元金は全く減らずに未払利息が積み上がります。
具体的には、5年毎に行われる返済額の見直しで、大幅に返済額が増える可能性(直前の1.25倍が限度)があります。

返済について

ここからは、返済についての基礎知識を紹介します。

返済の種類

返済には、「元利均等返済」「元金均等返済」という2つの種類があります。

元利均等返済|返済額が一定

「元金+利息」で毎月の返済額を一定にする返済手法です。
返済額は一定でも、元金と利息の割合が異なります。返済頻度に応じて元金の割合が減る仕組みです。

・元利均等返済のメリット
月々の返済額は、元金と利息が含まれています。
元利均等返済では返済額が一定であるため、予定や計画が立てやすくなります。

・元利均等返済のデメリット
返済期間が元金均等返済と同じ場合、元利均等返済の方が返済額の減り方が遅いため、最終的な返済総額が多くなります。

元金均等返済|元金の減少が早い

毎月の返済額に、残っている総返済額の利息を上乗せする返済手法です。
毎月の返済における前半は利息の金額が大きくなりますが、返済の終わり際は毎月の返済額が少なくなります。

・元金均等返済のメリット
元金均等返済では毎月一定の元金を返済するため、返済期間内でかかる利息が少なくなります。
したがって、返済期間が元利均等返済と同じ場合、総返済額は元金均等返済の方が少なくなります。

・元金均等返済のデメリット
返済を始めた時が最も返済額が多いため、返済負担の重さがデメリットです。
また、返済負担が重いと契約者の返済能力が問われるため、住宅ローンの審査が厳しくなります。

頭金|最初に支払う費用

頭金とは、購入する土地や建物(物件)の代金として、初めに支払う現金をいいます。
頭金の目安は、物件価格の2割から4割程ですが、頭金なしで物件を購入することも可能です。
頭金と同じように、購入当初に支払うお金として「手付金」があります。
手付金は解約金の意味合いがあります。そのため、家を購入する側が契約を破棄すると戻って来ませんが、家を売る側が契約を破棄すると、手付金の倍額が支払われます。

返済額|収入とのバランスから決定

住宅ローンの年間返済額における目安は、年収の25%といわれています。
ただし、住宅ローンの返済は長期にわたるため、病気や怪我などで急な出費が必要になることがあります。
ライフプランを考慮し、無理のない範囲で返済額を決めましょう。

返済の基礎用語

ここからは、返済に関するさまざまな制度・方法を紹介します。家族で工夫して住宅ローンの返済を進めましょう。

親子リレー返済|二世代で返済

親子リレー返済とは、1つの住宅ローンを2世代にわたって返済する制度をいいます。
親から子どもに返済義務が引き継がれ、子どもの年齢をもとに借入期間が算出されます。
そのため、長期間の返済が可能です。

ペアローン|収入が同じくらいの夫婦が2人で返済

ペアローンとは、1つの住宅ローンを安定した収入のある2名がそれぞれ契約し、互いに連帯保証人になる方法です。
メリットは借入可能額が増えることです。また、住宅ローンの控除が両者それぞれでできます。
ペアローンには、同居していることや同時に借り入れるなどの条件があります。

収入合算|収入に差がある夫婦が2人で返済

収入合算とは、同居する配偶者・親子・義父母・子の配偶者(合算者)における収入を、契約者の収入に合算して契約することです。
収入合算はペアローンほど借入可能額が増えませんが、ローンを一本化できるメリットがあります。団体信用生命保険を一本化できると、万が一契約者が死亡しても残った住宅ローンはすべて免除されます。

なお、合算者は連帯保証人になる必要があります。また、収入合算できる金額は金融機関によって異なります。

繰り上げ返済|前倒しで返済

繰り上げ返済とは、月々の返済に加えて、元金の一部を前倒しで返済する方法です。
前倒しで返済すると元金すべてに影響するため、その分の利息を減らせます。
繰り上げ返済には以下の2つがあります。

項目 特徴 メリット
期間短縮型 毎月の返済額をそのままにして、返済期間を減らす 利息の軽減効果をみると、総返済額が大幅に少なくなる
返済額軽減型 返済期間をそのままに、毎月の返済額を減らす 毎月の固定費が減り、精神的に安心しやすい

住宅ローンの種類

住宅ローンには、団体信用生命保険の加入が必須の住宅ローンと、任意の住宅ローンがあります。

団体信用生命保険

団体信用生命保険とは、契約者が不測の事態に陥った際、残された家族の経済的不安を解消するためのものです。
具体的には、契約者が亡くなった場合、ローンの残額が免除されます。
団体信用生命保険の保険金は、住宅ローンの返済額における割合で差し引かれる仕組みです。
なお、健康上の理由で審査に通らないこともあります。

フラット35

フラット35での団体信用生命保険は、契約者が不測の事態に陥った際に債務の返済が不要になる保険です。
住宅の持分や返済割合などは関係ありません。
健康上の理由で団体信用生命保険に加入できない方は、フラット35を利用できます。

住宅ローンを上手く活用して家を建てよう

住宅ローンには、さまざまな種類がありそれぞれで返済方法や金利が異なります。
返済計画やライフプランに合った住宅ローンを選び、無理なく家を建てましょう。

コラムニスト:アスタ住宅展示場モデルハウス 榎本 尚剛

  • 榎本 尚剛
    アスタ住宅展示場モデルハウス

    自遊に、くらす。がコンセプトのBinO(ビーノ)。アスタ住宅展示場では、ビーノシリーズの2つの家を同時に体感できます!「どちらの家にしようかな?」「どちらの家も見てみたい!」そんな時は、ぜひモデルハウスにおいでください。変わっていくライフスタイルに合わせた家選びをお手伝いします!

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