狭小住宅とは?定義やメリット・間取りの例や注意点を解説

狭小住宅は、限られた土地を有効に使いながら、都市部でも快適に暮らせる住まいとして注目を集めています。「土地が狭いと住みにくいのでは?」と思われがちですが、実際には設計の工夫次第で、開放感や機能性を兼ね備えた住まいを実現することが可能です。

本記事では、狭小住宅の定義やメリット・デメリット、間取りの具体例、建てる際の注意点まで詳しく解説します。狭小地での家づくりを検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次
狭小住宅とは
狭小住宅のメリット
狭小住宅のデメリット
狭小住宅の間取りの例
狭小住宅の注意点
まとめ

狭小住宅とは

狭小住宅とは、限られた敷地を最大限に活かして建てられる、コンパクトな住まいのことです。一般的に都心部や住宅密集地など、土地に余裕がないエリアに建てるため、「狭くて不便そう」といったイメージを持たれることもあるかもしれません。

しかし、狭小住宅には明確な面積の基準があるわけではなく、その捉え方は人それぞれです。

実際には、敷地面積が15~20坪程度の住宅をイメージすることが多く、三階建てにしたり、スキップフロアを取り入れたりと、縦方向の空間を有効に使ったプランが主流となっています。

また、狭いからこそ設計や暮らし方に工夫が求められ、住まい手のライフスタイルに合わせた自由度の高い設計が可能になるのも狭小住宅ならではの魅力です。

ただ面積が小さいというだけでなく、都市の中で快適に、そして個性をもって暮らすための選択肢として、近年注目が集まっています。

狭小住宅のメリット

狭小住宅は、土地面積が限られているからこそ生まれる工夫とメリットがあります。ここでは、狭小住宅だからこそ得られるメリットについて紹介します。

土地代や建築コストを抑えられる

狭小住宅の最大の魅力は、土地そのものの価格を抑えられる点です。

たとえば、都心の一等地で50坪の土地を購入するのは現実的に難しくても、15坪程度であれば手が届く価格帯になるケースも少なくありません。また、延床面積が限られているため、建築費も比較的低く抑えられる傾向にあります。

もちろん、狭い空間に合わせた特殊な設計を加えればその分コストは上がることもありますが、それでもトータルで見ると、一般的な広さの住宅よりも費用を抑えてマイホームを持てる可能性が高まります。

利便性の高い立地に住める

狭小住宅は、交通アクセスや生活インフラが整った都市部に建てられることが多く、毎日の暮らしを快適にする要素が揃っています。駅徒歩5分圏内やバス停が近い立地であれば、通勤・通学のストレスも少なく、時間を有効に使える点は大きな魅力です。

近くにスーパーやコンビニ、保育園や小学校、総合病院などが集まっているエリアでは、移動の負担が減り、家族全員にとって安心できる生活環境が整います。

こうした利便性の高い場所は広い土地が高額になりがちですが、狭小地であればその分土地代を抑えつつ、憧れの好立地に住むことが可能になります。

掃除や管理がしやすい

狭小住宅は、物理的な広さが限られている分、掃除の手間が少なく、日々の管理がしやすいのも特徴です。1フロアの面積がコンパクトで、部屋数も最小限に抑えられているため、忙しい毎日の中でも短時間で家全体をきれいに保つことができます。

また、水回りなども集中配置されていることが多く、家事動線がシンプルになるため、効率的な生活が実現しやすい点もメリットでしょう。

設計の自由度が高く、個性が出せる

狭小住宅は、限られたスペースをどう活用するかという工夫が問われる分、間取りや内装に“我が家らしさ”が強く反映される住宅になります。

たとえば、壁一面を収納棚にしたり、ロフトやスキップフロアを取り入れて空間を立体的に使ったりと、アイデア次第で使い勝手の良い個性的な住まいが完成します。

規格住宅では得られない、自由設計ならではの魅力が詰まっており、「自分たちだけの家」にこだわりたい人には良い選択肢といえるでしょう。

狭小住宅のデメリット

狭小住宅には多くの魅力がある一方で、住み方や将来のライフステージに応じて注意すべきポイントも存在します。ここでは、狭小住宅を選ぶ際に知っておきたいデメリットや課題を解説します。

生活動線が複雑になりやすい

狭小住宅はフロア面積が限られているため、必然的に上下方向の空間活用が求められます。その結果、リビングが2階、洗濯機が1階、物干しスペースが3階といったように、日常的な家事や移動の動線が縦に分断されることも少なくありません。

一見コンパクトで効率的に見えても、階段の上り下りが頻繁になることで、思った以上に体力や時間を消耗する場合があります。特に小さなお子様がいる家庭や高齢のご家族がいる場合には、動線設計に十分な配慮が必要です。

収納スペースが限られる

狭小住宅では、床面積をできるだけ居住スペースに充てるため、収納が犠牲になりがちです。クローゼットや押し入れを十分に確保するのが難しく、日用品や季節物の収納場所に悩むことも少なくありません。

設計段階で床下や階段下、壁面収納などを計画的に取り入れる工夫が求められますが、それでも大家族や物が多いライフスタイルには不向きな面があります。

住み始めてから収納不足に気づくケースもあるため、ライフスタイルに合った収納設計が不可欠です。

建築コストが割高になる場合がある

一見「コンパクトな家=安く建てられる」と思われがちですが、狭小住宅ではかえって建築コストが割高になるケースも少なくありません。たとえば、延床面積を確保するために三階建てにする場合、構造的な安全性を保つために鉄骨や耐震補強を追加することで、その分コストが上がる可能性があります。

また、敷地が狭く隣家との距離が近い場合、大型の建設機械が使えず、小型重機や人力作業で対応せざるを得ないこともあります。こうした作業効率の低下により、工期が延びて人件費が増えるのも一因です。

さらに、採光や通風を確保するために中庭や吹き抜けを設けたり、収納や生活動線に合わせた造作家具を取り入れると、設計費や内装費も一般的な住宅より高くなる傾向があります。

将来的なバリアフリー対応が難しい

狭小住宅は縦の空間活用が前提となるため、階段のある設計がほとんどです。そのため、将来的に介護が必要になったり、足腰が弱ってきたりしたときに、住み続けることが難しくなる可能性があります。

スペースの制約が大きく、エレベーターや昇降機の設置を諦めざるを得ないケースも少なくありません。将来の暮らしを見据えて、階段の配置や手すり、トイレの位置などを工夫する必要があります。

隣家との距離が近く、騒音や視線が気になる

狭小住宅は住宅密集地に建てられることが多く、建物同士の距離が極端に近いという特徴があります。

窓を開ければ隣の家の生活音が聞こえたり、視線が合ったりする状況も起こり得ます。こうしたプライバシーの課題に対しては、防音対策や高窓の設置、目隠しルーバーなどの工夫である程度は対応できますが、完全に解消するのは難しい場合もあります。

狭小住宅の間取りの例

狭小住宅では、限られた面積をどのように活用するかが設計の鍵です。実際に採用されることの多い間取りパターンを紹介します。

1階に水まわり、2階にLDK、3階に寝室を配置した縦型プラン

1階に玄関や洗面所、浴室などの水まわりをまとめ、2階に日当たりの良いリビング・ダイニング・キッチンを配置することで、明るく快適な生活空間を実現できます。

3階は寝室や子ども部屋として使われることが多く、家族の生活エリアを上下に分けることで、プライバシーにも配慮された構成になっています。

吹き抜けを活かした明るい2階リビングの間取り

狭小住宅は隣家との距離が近く、1階にリビングを配置すると日当たりや開放感が不足しがちです。そこで採用されるのが、2階にリビングを配置し、吹き抜けや大きな窓を取り入れるプランです。

天井を高くして視線の抜けをつくることで、実際以上に広く感じられ、自然光もたっぷり取り入れることができます。狭さを感じさせない空間演出にもなります。

ロフトやスキップフロアを取り入れた立体的な空間構成

限られた面積の中で居住スペースを増やす工夫として、ロフトやスキップフロアの活用も挙げられます。天井高を活かしてベッドスペースや収納スペースをロフト化すれば、床面積以上の居住性を確保できます。

スキップフロアは床の高さを変えることで空間を区切りつつ、開放感を保つことができ、家族それぞれが適度な距離感で過ごせる住まいになります。

ビルトインガレージ付きのコンパクト都市型住宅

都市部では駐車スペースを確保するのが難しいため、1階部分にビルトインガレージを設けた間取りも注目されています。車を雨風から守るだけでなく、防犯面でも安心です。その分、居住スペースが限られるため、2階・3階の空間設計はより工夫が必要になりますが、通勤・通学・買い物などの利便性を重視する方にとっては合理的なスタイルといえるでしょう。

中庭やバルコニーで開放感を演出するプラン

狭小住宅でも屋外空間を取り入れることで、心理的な広がりを感じられる間取りになります。建物の中央に中庭を設けて光や風を取り入れたり、2階以上にバルコニーを配置して視界を外に抜けさせたりすることで、閉塞感を和らげることができます。

天気の良い日には中庭で読書したり、バルコニーで食事をしたりするのもよいでしょう。

狭小住宅の注意点

狭小住宅には多くのメリットがある一方で、暮らしやすさを保つためには事前に考慮すべきポイントも存在します。

狭小住宅を検討する際に押さえておきたい注意点を紹介します。

プライバシーや音への配慮が必要

狭小住宅は住宅密集地に建てられることが多いため、窓を開けると隣家と至近距離になるケースも珍しくありません。室内の声や生活音が外に漏れやすく、また逆に外からの音も聞こえやすいため、プライバシーや静音性を確保するための設計が重要です。

たとえば、高窓を採用して視線を遮る、窓の位置を工夫して隣家と重ならないようにする、防音サッシを使用するなどの方法があります。

特殊な設計でコストが上がる場合がある

狭小住宅は限られた空間をいかに効率よく使うかが鍵となるため、一般的な住宅よりも設計や施工に工夫が求められます。

たとえばスキップフロアや吹き抜け、採光・通風を確保するための中庭などを取り入れると、その分だけ建築コストが上がる傾向にあります。また、敷地が狭く作業スペースが限られるため、小型重機や特殊な施工方法が必要になるケースもあり、結果的に工事全体の費用が割高になることも考えられます。

収納や家具選びに工夫が必要

居住スペースを優先するあまり、十分な収納スペースを確保できないことは狭小住宅によくある悩みです。

既製品の大型家具を置くと空間を圧迫してしまうため、造作家具や壁面収納、階段下収納など、空間に合わせた工夫が欠かせません。また、生活動線を邪魔しないように家具を配置することも重要で、見た目だけでなく使い勝手を重視した選択が求められます。

収納量だけでなく、「どこに何をどうしまうか」を設計段階から具体的に検討しておくことが快適な暮らしの鍵となります。

高齢期には不便に感じる可能性がある

狭小住宅では、1フロアあたりの面積が狭いため、生活空間を上下階に分けるのが一般的です。その結果として、階段の上り下りが生活の中で頻繁に発生します。

若いうちはそれが特に問題にならなくても、将来高齢になったときや、病気・けがなどで体が思うように動かなくなったときには、日常生活が一気に不便になる可能性があります。

エレベーターの設置が難しいことも多いため、将来を見据えて、主な生活スペースを1階に設けておくなどの工夫も検討しておくべきです。

まとめ

狭小住宅には限られた敷地をどう活かすかという課題があるものの、自由な設計や空間活用が求められ、住まいへのこだわりを反映しやすいという魅力もあります。

一方で、生活動線や将来のライフスタイル変化への対応といった点には注意が必要です。

「狭いからこそ、自分たちらしい家をつくりたい」とお考えの方は、狭小住宅の設計・施工に実績のある工務店や住宅会社に相談することが第一歩です。

広島・東広島で狭小住宅や変形地の家づくりをお考えの方は、自由設計の家づくりに強い「日興ホーム」にぜひご相談ください。狭小地の特性を活かしたプランニングからアフターサポートまで、理想の住まいをカタチにするお手伝いをいたします。

コラムニスト:「家づくりの相談窓口」eLOHA(イロハ) 八塚年哉

  • 八塚年哉
  • 家づくりで深まった絆を大切にしてこれからの新生活を楽しんで、幸せで暖かい思い出をたくさん作っていただきたいと思っています。
    皆様の心の中から取り出した、暮らしに対する想いがたくさん詰まった家づくりになりますように・・・

    ・趣味:家づくり

  • 寺家駅前モデルハウス
  • ここはマイホームの「新しい暮らし方」を教えてくれる場所。玄関から奥の和室まで続く長い土間、隣接した開放感のあるテラス、家族が集えるリビング・ダイニング。各方面の専門家が家で過ごす時間と真剣に向き合ってできたモデルハウスです。部屋の大きさ・天井の高さを実際のスケールに設定していますので、ぜひ等身大の家づくりをご体感ください。

最終更新日:25/05/07

結婚や出産に合わせた住宅購入のポイントは?立地や広さから周辺施設まで解説

結婚や出産など、人生の大きなイベントに合わせて住宅を購入する方は多いのではないでしょうか。その際は、イベントの種類に基づいて住宅の間取りや立地などの条件を決めることが一般的です。しかし、人生はその後も長く続くことを考えると、長期的な目線も取り入れて住宅の条件を決めた方が良いでしょう。

本記事では、結婚や出産などに合わせた住宅購入のポイントについて詳しく解説します。

目次
結婚や出産を機に購入する住宅の条件
家を建てる土地探しの方法とメリット・デメリット
家を購入するタイミング
知っておきたい一戸建てとマンションの違い
一戸建てとマンションはどちらが向いている?
まとめ

結婚や出産を機に購入する住宅の条件

結婚や出産を機に購入する際は、複数人で住むこと、お子様を育てることなどを踏まえて住宅を選ぶとよいでしょう。間取りや周辺施設など、おすすめの住宅の条件について詳しく解説します。

間取り

結婚後、お子様を持つ可能性がある場合、将来的に子供部屋を考える必要があります。また、趣味やライフスタイルに合った部屋を作ることも大切です。お子様と生活空間を分けることで、お子様が思春期を迎えられても、お互いにストレスない生活を送りやすくなります。

そのほか、リビングやキッチンの配置、寝室の広さなど、お互いの好みを考慮し、快適な間取りを考えましょう。複雑な間取りや部屋数が多すぎる住宅は、無駄な部屋ができてしまい後悔する恐れがあります。

周辺施設

お子様を持つ予定の場合、近くに学校があるかどうかも重要です。幼稚園、小学校、中学校、高校など、お子様が大人になるまでに通える施設がどこにあるか確認しましょう。学習塾や習い事ができる場所などもあれば、さらに充実した教育を受けることができます。

また、公園や遊び場が近くにあると、休日の過ごし方の幅が広がります。お子様も友達同士で遊ぶ機会が増え、活発に過ごすことができるでしょう。

そのほか、スーパーやコンビニ、緊急時や日常の健康管理のために、病院やクリニック、薬局があることもポイントです。

実家との距離

実家との関わり方には個人差があります。近くに住むとストレスを感じるため、他府県に家を建てる方もいるでしょう。将来的に介護をする予定がある場合は、近くに家を建てるか二世帯住宅も視野に入れることが大切です。

また、共働きのためにお子様の面倒を見てほしい場合も、近くに家を建てるのが望ましいでしょう。

長い人生を快適に過ごすための住宅選びのポイント

結婚や出産だけではなく、その他のイベントや理想の老後などまで踏まえて、住宅を選ぶことが大切です。次のポイントも住宅選びの条件に取り入れましょう。

断熱性にこだわる

断熱性が高い住宅は冷暖房効率が高いため、冷暖房費用を削減できます。月々1,000円程度の削減でも、長期的に見れば数百万円もの節約になります。ランニングコストが抑えられることで、突発的な支出や趣味などにあてるお金が増え、より豊かな生活を送ることが出来るでしょう。

また、断熱性が高ければ、季節や気象条件に左右されずに室内の快適な温度を保つことができます。夏は涼しく冬は暖かい室内環境が実現され、暮らしやすさが向上します。

結露や湿気による建物の劣化も少ないため、メンテナンスコストの削減にもつながるメリットもあります。

地域の文化を確認する

地域のコミュニティや文化活動は、新しい友人を作ったり、趣味を楽しんだりする機会となります。地域特有の文化、価値観についても知っておき、それを受け入れられるかどうかを確認しておきましょう。

そのほか、将来的な都市計画や開発計画による発展にも注目が必要です。開発が進む地域は土地の価値も上がる傾向にあるため、お子様に土地を資産として残したい場合はチェックしておいた方がよいでしょう。

自治体の補助金を確認する

住宅を購入・改修する際に、自治体の補助金を利用できる場合があります。初期費用やランニングコストを削減できるため、事前にチェックしておきましょう。

新築住宅やリフォーム、省エネ対策など、さまざまな補助金があります。自身のニーズに合致する補助金があるか確認し、確実に申請して利用しましょう。また、住宅関連以外でも補助金が充実しているかどうか確認が必要です。

例えば、物価が上がったときの対策として自治体が独自に補助金を支給するケースがあります。そのほか、子供関連用品の購入費の補助金、バリアフリー化にかかった費用に対する補助金など、その種類はさまざまです。利用できる補助金が多くなればなるほどに、暮らしにかかるコストを削減できます。

安全性にこだわる

住宅周辺の道路の交通量が多い幹線道路や大型車の多い道路の場合、命に関わる事故につながりやすい傾向があります。特に、小さなお子様がいる場合は、飛び出しによる交通事故が懸念されるでしょう。

安全な歩道が広く確保されているか、自転車道と分かれているかをチェックしてください。歩道が広い場合、お子様と一緒でも快適に歩くことができます。

中でも、通学路の安全性は特に重要です。通学路においては、人通りの多さや死角の有無、防犯面、交通面に注目しましょう。危険な道は通らないか、登校班があるかどうかなどを確認しましょう。

コミュニケーションの取りやすさ

家族とのコミュニケーションの取りやすさにも注目が必要です。リビングダイニングに仕切りがない場合、自然に家族との会話が生まれます。お子様の宿題や様子を見ながら家事をしたり、部屋でくつろいだりできる場合もあります。

対面式のキッチンは、料理をしながらお子様とコミュニケーションを取りやすいでしょう。また、リビングダイニングを通って子供部屋に行く間取りなら、家族とのコミュニケーションの機会が増え、精神面の変化に気づきやすくなる傾向があります。

十分に収納スペースを作る

結婚や出産を機に住宅を購入する場合、荷物がこれまでよりも増えることを踏まえ、ご家族様に合った収納スペースを設けることが大切です。収納スペースが足りない場合、部屋に棚やラックを置くことになります。そうなると、自由に使えるスペースが減り、窮屈な印象を与えてしまいます。

必要な広さの押し入れやウォークインクローゼットを設けることで、広々とした部屋を実現できます。

家を購入するタイミング

結婚や出産に遭わせて住宅を購入すると決めていたとしても、年齢や経済状況によってはタイミングをずらすという選択も視野に入れることが大切です。家を購入するタイミングについて詳しく見ていきましょう。

どれだけ遅くとも45歳までに購入する

国土交通省の「令和3年度住宅市場動向調査報告書」によると、一戸建てやマンションを問わず、世帯主の年齢で最も多いのは30代でした。これは、住宅ローンを契約できる年齢が関連しているものと考えられます。

住宅ローンの最長期間は通常35~40年とされています。35年ローンを組む場合、30歳までにローンを組まなければ65歳以降に年金収入のみになってもローンを返済しなければなりません。住宅ローンを契約するのが遅くなればなるほどに契約年数が短くなり月々の返済額が高くなります。もしくは、老後も数年にわたり住宅ローンを返済することになり、急な出費が起きた際に経済的に困窮するリスクが高まります。

これらを踏まえると、45歳までには住宅を購入した方がよいと考えられるでしょう。住宅の中でも中古住宅であれば、45歳で20年ローンを組めば、月々の返済額の負担を抑えつつ老後までに完済を目指せます。

ただし、中古住宅でも立地や敷地面積によっては多額のローンを組むことになるため注意しましょう。

十分な貯金額がある

家を購入する際は、頭金を支払う必要があります。頭金を住宅ローンに組み込むことも可能ですが、少しでも返済額を減らすためにも貯金とのバランスを考慮しながら頭金を支払った方がよいでしょう。頭金は購入額の20%程度が目安とされていますが、そのときの経済状況や月々の返済額の予算、完済年齢などを踏まえて、増減させることが大切です。

また、家の購入には諸費用がかかります。登記費用、仲介手数料、印紙税、保険料などに合計100万円近くかかるため、予想以上に初期費用がかかったとの声は少なくありません。住宅を購入しても生活防衛金として生活費の1年分は貯金が残ることがベストです。

知っておきたい一戸建てとマンションの違い

住宅を購入する際は、一戸建てとマンションの違いを理解し、どちらが自身に適しているのかを考えましょう。一戸建てとマンションの違いは次のとおりです。

  マンション 一戸建て
管理 ・管理会社が共用部分の管理と清掃を行う
・管理費用や修繕積立金がかかる
・自分で土地と建物を所有・管理できる
・自己管理が必要で、メンテナンス費用がかかる
セキュリティ ・セキュリティが整っており安心できる
・生活音が隣人に伝わりやすい
・プライバシーが保たれやすい
・別途セキュリティ対策が必要
初期費用 ・初期費用が比較的低い ・土地と建物を一括購入するため、初期費用が高い

一戸建てとマンションはどちらが向いている?

上記を踏まえて、それぞれ向いている人について解説します。
次のような方は一戸建てが向いているでしょう。

一方、マンションは次のような人に向いています。

家族や将来の展望も踏まえ、どちらを選ぶか検討しましょう。

まとめ

結婚や出産に合わせて住宅を購入する際は、立地や間取り、周辺施設、安全性などに注目し、いつまでも快適に住めるかどうかを確認しましょう。子供がいる場合は、子育て環境を中心に考えがちですが、子育てが終わった後の人生も考慮する必要があります。今回、解説した内容を参考に、住宅購入のタイミングや間取り、周辺施設、安全性などをチェックして、理想の住宅を購入しましょう。

コラムニスト:ちゅーピー住宅展示場モデルハウス 迫田 ひなの

  • 迫田 ひなの
  • “仕事もプライベートもフットワーク軽く!”をモットーに、楽しく真剣な住まいづくりを全力でお手伝いいたします。

    ・趣味:絵を描くこと

  • ちゅーピー住宅展示場モデルハウス
  • わが家という夢が望みどおり叶い、わが家と始まる未来が幸せに綴られる。そんな想いから生まれた自由設計の住まい。テクノストラクチャー工法で、耐震性・耐久性とデザインの自由度を両立しました。先進技術で夢の住まいを紡ぎ、長い人生の物語を幸せに紡ぐ。家族の想い出を重ねながら未来へと価値を受け継いでいく住まいをぜひ展示場でご体感ください。

最終更新日:24/04/16

注文住宅を建てるときの依頼先の選び方は?ハウスメーカー・工務店・設計事務所の違いも解説

注文住宅は、自身や家族の理想を詰め込んだ住宅のため、必ず要望どおりに建ててほしいと思う方が多いのではないでしょうか。注文住宅を建てる際は、依頼先を慎重に選ぶ必要があります。本記事では、注文住宅を建てるときの依頼先の選び方をテーマに、ハウスメーカー・工務店・設計事務所の違いや選び方のポイントなどについて詳しくご紹介します。

目次
注文住宅の依頼先の種類とメリット・デメリット
注文住宅の依頼先選びが重要な理由
注文住宅の依頼先の選び方
注文住宅の依頼先を絞った後の流れ
まとめ

注文住宅の依頼先の種類とメリット・デメリット

注文住宅の依頼先は以下の3つです。

それぞれの特徴とメリット・デメリットについて詳しく見ていきましょう。

ハウスメーカー

ハウスメーカーとは、自社で生産設備を持っており、建築資材の一部の規格化やプレハブ化により、注文住宅を大量生産している会社のことです。

規格化によって一定の品質が確保されており、大手であればアフターメンテナンスも行き届いている傾向があります。会社が倒産するリスクも低いため、アフターメンテナンスを受けられなくなる心配もほとんどありません。

その一方で、規格化された範囲内でしか要望を叶えられなかったり、特注の場合は高額になったりする可能性があります。また、ハウスメーカーが得意とする工法で実現できる要望しか受けられないことも少なくありません。

工務店

工務店は地域密着型のため、信頼と実績を大切にしています。アフターメンテナンスが充実している、間接経費が少ないために総費用を抑えることができるといったメリットがあります。その一方で、自社設計だからこそ実現できるこだわりが限られており、採用している工法によって提案できる内容が異なります。

そのため、工務店が自身が理想とする家づくりが可能かどうか事前に確認が必要です。実績やこだわり、得意としていることなどをヒアリングしましょう。

設計事務所

設計事務所は、自由度が高い設計が可能なため、細かなこだわりがある方に向いています。また、豊富なデザインを手がけている工務店であれば、提案力にも優れているでしょう。個人のデザイナーが主宰している設計事務所の場合は、作風との相性が重要となります。

施工は工務店に依頼するため、間接経費によって総費用が高くなりがちです。

注文住宅の依頼先選びが重要な理由

注文住宅は、どこに依頼しても同じと思っている方も多いのではないでしょうか。注文住宅の依頼先選びが重要な理由について詳しく見ていきましょう。

工法に制限がある

ハウスメーカーは、工法に制限があります。採用している工法によっては、自身が理想とする注文住宅を建てることができません。多くの場合は対応が可能と考えられますが、強いこだわりを持つ人は注意した方がよいでしょう。

事前の入念な打ち合わせによって細かなプランを決め、実際に着手してから「やはりできない」と言われないようにする必要があります。

工務店は工法の制約を受けませんが、得意・不得意があります。そのため、対応できる工法だけではなく、その実績やこだわりなどまで確認することが大切です。

理想の家づくりができない

ハウスメーカー・工務店・設計事務所のいずれにおいても、信頼できるかどうか見極めが必要です。細かく要望を伝えたつもりでも、さらに細かな打ち合わせが必要になるケースがあります。例えば、収納においてはデザインや生活感を見せない工夫、機能性、収納量など、さまざまな項目を決めなければなりません。

信頼できる業者は細かなところまで掘り下げてくれますが、早く契約を取り付けたいと考えている業者は「あとはこちらで決めますね」「他に要望はないですね?」などと言います。

細かく掘り下げて、理想をなるべく多く反映してくれる業者を選びましょう。また、全国規模のハウスメーカーは担当者が途中で転勤する可能性があるため、最後まで同じ担当者に任せたい場合は、地域密着型のハウスメーカーや工務店、設計事務所なども検討してみてください。

追加料金を請求されるリスクがある

契約後に追加で想定外の料金がかかるケースがあります。例えば、最初の見積もりや契約時には提示されなかった給排水工事や建築確認申請費用などを別途請求され、最終的な支払い金額が最初の見積もりと大きく異なってしまいます。

このような失敗を避けるために、良心的なハウスメーカーを選ぶことが重要です。複数のハウスメーカーから出される見積もりを項目ごとに並べて比較し、含まれていない費用が一目でわかります。

給排水工事や申請費用のほか、照明代やカーテン、外構費用、エアコンなどは、追加料金がかかりやすいため注意しましょう。

注文住宅の依頼先の選び方

注文住宅の依頼先を選ぶ際は、以下4つに注目しましょう。

それぞれ、見るべきポイントについて詳しく解説します。

技術力

技術力が高い会社は、構造や材料の面で安心して依頼できます。高品質な材料を適材適所に使用し、断熱性や遮熱性などに優れた注文住宅の建築が可能です。

結果的に家の耐久性や安全性、暮らしやすさなどが向上し、長期的な満足につながります。また、技術力が高い業者は、より複雑なデザインや細かな要望にも対応できる傾向があります。

提案力

提案力とは、建築やデザインにおいて、クライアントの要望を理解し、それに対して適切なアイデアや計画を提案する力のことです。提案力が高い会社や専門家を選ぶことで、細かな希望や潜在ニーズを満たしたプランを提案してくれます。

住み心地が良い家を求めている場合の潜在ニーズの例としては、断熱性や遮熱性に優れており、導線が適切であることが挙げられます。提案力に優れた業者は、少ない情報から潜在ニーズを読み取り、具体的に提案してくれます。

反対に、提案力が低い業者を選ぶと、実際に住み始めてから「ここはこうしたらよかった」「ここはこうした方が良いと、なぜ提案してくれなかったのだろう」などと後悔するリスクが高いでしょう。

対応力

対応力が高い依頼先は、コミュニケーション能力が優れています。要望や考え方をよく理解し、より良い家づくりを実現するために尽力してくれます。

また、なるべくスムーズにプロジェクトが進むように、円滑な打ち合わせや手続きを行います。さらに、工事完了後のアフターサポートも丁寧なため、安心して新生活をスタートできるでしょう。

コスト

コストには、設計から施工、アフターサポートまでさまざまな費用が含まれています。複数の業者から見積もりを取ったうえで比較することが大切です。ただし、見積もりだけではなく、技術力や提案力、対応力などを総合的に見て判断しましょう。

また、注文住宅の建築時には、建築確認申請費用、地盤調査費用、仮設工事費用などがかかります。これらの費用も含めて、最終的なコストを確認することが大切です。

注文住宅の依頼先を絞った後の流れ

注文住宅の依頼先は3社ほどに絞ったら、次の流れで業者選びを進めましょう。

1.相見積もりを依頼する

依頼先を絞り込んだら、3社程度に「相見積もり」を依頼します。各社に同じ条件で概算見積もりを作成してもらい、予算内に収まっているかどうかをチェックしましょう。

2.ラフプランと概算見積もりを確認する

各社から提案されたラフプランを確認し、自分の要望が反映されているかどうかを確認します。予算をオーバーしている場合は、その理由を問い合わせ、予算内におさまるように工夫してもらいましょう。

3. 入居後のメンテナンスや保証体制を確認する

入居後何ヶ月や何年目にどのような定期点検が行われるのか確認しましょう。定期点検は建物の状態を把握し、早期に問題を発見して修理するために大切です。定期点検の費用がどの段階から発生するのかも確認してください。料金が発生する場合、予算に含める必要があります。

4.依頼先の決定

見積もりの結果や諸対応などを踏まえ、注文住宅の依頼先の依頼先を決めます。値下げを提案されることもあるかもしれませんが、その際はなぜ値段を下げられるのか確認しましょう。価格設定は業者によって異なるため、全く同じ条件でも総費用は異なります。

これを調整するためには、業者の利益を減らしたり材料の品質を落としたりしなければなりません。もし、材料の品質を落としたり、優先順位が低い機能を排除したりするのであれば、それに納得できる場合に限り値下げを承諾することが大切です。

5.契約

複数の見積もりや条件を比較し、希望に最も合致する依頼先を選定します。最終的な契約を結び、具体的な家づくりの計画を進めていきます。契約が成立したら、家づくりが本格的にスタートします。設計や建築の進捗を確認しながら、理想の注文住宅を完成させるために進めていきましょう。

まとめ

注文住宅を建てる際は、自身の理想をまとめた資料を用意することも大切ですが、業者選びを誤ると理想を詰め込んだ家を建てることはできません。そのため、技術力や提案力、対応力などに優れた業者を選ぶことが大切です。また、コストとのバランスも見て、自身にとって理想の注文住宅を建てることができる業者を選びましょう。

日興ホームでは、断熱性に優れた快適な暮らしを実現する注文住宅をご提案しております。広島県広島市に根ざした信頼できる対応を心がけておりますので、注文住宅の依頼先をご検討中の方はどうぞお気軽にご相談ください。

コラムニスト:ちゅーピー住宅展示場モデルハウス 大坪 龍也

  • 大坪 龍也
  • 東広島が地元です。お客様の住まいづくりを誠心誠意、サポートさせて頂きます。

    ・趣味:TVゲーム・映画鑑賞・ショッピング

  • ちゅーピー住宅展示場モデルハウス
  • わが家という夢が望みどおり叶い、わが家と始まる未来が幸せに綴られる。そんな想いから生まれた自由設計の住まい。テクノストラクチャー工法で、耐震性・耐久性とデザインの自由度を両立しました。先進技術で夢の住まいを紡ぎ、長い人生の物語を幸せに紡ぐ。家族の想い出を重ねながら未来へと価値を受け継いでいく住まいをぜひ展示場でご体感ください。

最終更新日:24/04/12

ローコスト住宅とは?安い理由・メリット・よくある失敗について解説

なるべく費用を抑えて住宅を建てたい場合は、ローコスト住宅を検討している方もいらっしゃるのではないでしょうか。本記事では、ローコスト住宅の特徴や安い理由、メリット、よくある失敗から業者選びのポイントまで詳しく解説します。

目次
ローコスト住宅とは
ローコスト住宅が安い理由
ローコスト住宅のメリット
ローコスト住宅のよくある失敗
ローコスト住宅の依頼先の選び方
建築コストをさらに抑える方法
まとめ

ローコスト住宅とは

ローコスト住宅とは、比較的低い建築コストで建築できる住宅のことです。一般的には、建築坪単価が40万円程度まで、あるいは工事の総費用が2,000万円までの住宅を指します。一般的な注文住宅は総費用が2,500~3,000万円程度で、仕様によってさらに多額のコストがかかります。

ローコスト住宅が安い理由

住宅の値段は業者が自由に決めることができるものの、業者の良心によって費用を抑えているわけでありません。ローコスト住宅が安い理由について詳しく見ていきましょう。

人件費・広告費のカット

ローコスト住宅は一般的な注文住宅のように特別な設計や施工が必要ありません。そのため、設計プランや仕様を標準化し、施工の手間や時間を削減しているケースがほとんどです。この場合、作業にかかる時間や労力が削減されることで、人件費をカットできます。

また、広告宣伝においても大々的な広告やキャンペーンを行わず、インターネットや口コミを通じて集客することで広告費を削減しています。

建材や工法の工夫

ローコスト住宅では、高価な建材を使わない代わりにコストに優れた建材を選ぶことが一般的です。例えば、低価格の木材や軽量鉄骨を使用することで、建築費を削減できます。

また、工期短縮や人件費の削減により低価格が可能となる場合もございます。

仕様の統一

使用する建材や設備のグレード(品質や性能のレベル)を統一することで、作業効率の向上と品質の維持を同時に達成できます。

グレードや仕様を統一することで、建材や設備の品質を一定レベルに保つことができるため、住宅の品質を確保しながらコストの削減が可能です。また、仕入れの工夫によって高品質な建材や設備を使用できれば、コストに対して品質が高い住宅も建築できます。

大量の仕入れ

材料や部品を大量に調達することで、供給業者との交渉を優位に進められるようになります。通常よりも仕入れ価格を下げることができれば、材料費のコスト削減につながります。

小ロットで頻繁に発注する場合、発注ごとに手数料や手間がかかることがありますが、大量仕入れの場合は発注回数を減らせるため、手数量や手間がかさむことはありません。

また、材料や部品の供給を安定化させることができるため、工程の遅延やプロジェクトのスケジュールのオーバーランのリスクが軽減します。

デザインの工夫

シンプルな間取りやデザイン、建物の形状を統一することによって、建築コストを削減できます。シンプルな間取りは、スペースの有効活用と動線の最適化によって実現します。そのため、無駄なスペースや通路が減り、結果的に住みやすいローコスト住宅となります。

複雑な間取りや凹凸のあるデザインは、建材の切り出しや取り付けが複雑になるため、作業工程が増え、コストが上がります。シンプルな間取りは材料の使用効率を向上させることができるため、建築費の削減が可能です。

業務効率化

プロジェクトの各工程や作業プロセスを見直し、無駄なステップや重複作業を削減します。シンプルなプロセスを設計することで、作業効率が高まります。

また、作業の手順や規程を標準化し、全ての従業員が同じ方法で作業を行えるようにすることで、作業の品質とスピードの両立が可能です。

ローコスト住宅のメリット

ローコスト住宅のメリットは、建築コストを削減することで低価格を実現できることです。住宅購入費を抑えたい方にとって、選択肢の1つとなるでしょう。総費用を抑えられることで頭金の額も抑えられるため、初期費用の用意が難しい方、教育費のためにある程度の資金を残しておきたい方に適しています。

ローコスト住宅のよくある失敗

ローコスト住宅によって建築コストを抑えられたとしても、住み心地が悪かったりエネルギー効率が低かったりすれば、お得になった費用分は打ち消されてしまうかもしれません。ローコスト住宅のよくある失敗について理解し、自身にとって納得できる住宅を建てるために役立てましょう。

断熱性能や遮熱性能が低かった

ローコスト住宅を建てる際に、コスト削減を優先しすぎて断熱材や遮熱材の適切な使用を怠ることがあります。これによって、住宅内外の温度調整が難しくなり、暖房や冷房のエネルギーコストが増加する可能性があります。そうなれば、長期的な視点で見ると、金銭的に損をすることになりかねません。

例えば、月の光熱費が5,000円上がると、年間60,000円、10年で60万円、30年で180万円もの差額が生じます。30歳で建てて90歳まで60年間住むとすれば、360万円も光熱費が多くかかります。

結果的に一般的な注文住宅を購入した場合と経済的コストがほぼ変わらなくなるでしょう。また、電気代が高いからといって、冷暖房の使用を控えてしまい、快適に暮らせなくなる場合もあります。

快適な居住環境を維持するためにも、断熱性能や遮熱性能にはこだわることが大切です。

欠陥がところどころに見られた

低コストで建設するからといって、品質が必ずしも低いとは限りません。しかし、ローコスト住宅の実績が少なく、十分な工夫ができない業者に依頼すると、建築資材や作業の品質を犠牲にすることがあります。

その結果、建物に欠陥や不具合が生じ、修繕費用がかさむことが懸念されます。

アフターサービスが十分ではなかった

ローコスト住宅においては、建築後のアフターサービスが十分ではない場合があります。例えば、建物の保証や修繕に関する情報が不十分であったり、対応が遅かったりします。ローコストである変わりにアフターサービスが限られているケースと、業者の怠慢によって十分なアフターサービスが提供されないケースがあります。

後者のトラブルは、ローコスト住宅であっても決められたアフターサービスをしっかりと提供できる信頼性が高い業者に依頼することで防げるでしょう。

ローコスト住宅の依頼先の選び方

ローコスト住宅は、建築コストが安いからといって品質が低いわけではありません。しかし、信頼できる業者に依頼しなければ、安かろう悪かろうな結果になる恐れがあります。そこで、住宅の依頼先の選び方について詳しく解説します。

複数社を比較する

まずは、住宅に対する自身の希望や予算を整理しましょう。どのような住宅を望んでいるか、どの程度の費用で建てたいかを明確にすることで、自身に合った業者を選びやすくなります。

そのうえで、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。見積もりには、建築費だけでなく、付帯サービスやアフターサポートなども含めてもらうことが大切です。複数業者の見積もりを比較し、予算内で希望を叶えてくれるか、デザインや品質に納得できるか、アフターサポートの充実度などを確認しましょう。

業者の評判を調べる

業者の評判を調べることも重要です。顧客の声を確認して、信頼性の高い業者を選びましょう。住宅を建築し、しばらく住んでから投稿された口コミが参考になります。また、アフターの対応が悪くなかったか、欠陥はなかったかなどを確認しましょう。

インターネット上や業者のWebサイトには、顧客の声や評価が掲載されています。これらのコメントを読むことで、顧客の満足度や不満点を知ることができます。高い買い物だけではなく長期的な関係を築く観点から、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

住宅の実績を確認する

業者のWebサイトやパンフレット、カタログには過去の施工事例が掲載されていることがあります。これらの資料をチェックして、どのような住宅を手がけてきたかを確認しましょう。過去の施工事例を見ることで、その業者の建物品質やデザインの傾向を把握することができます。良質な住宅を提供している業者を見極める手助けとなります。

また、一部の業者はショールームや展示場を設けており、実際に建築された住宅を見学できます。現物を見て、建物の品質や仕上がりを確認しましょう。

建築コストをさらに抑える方法

住宅で建築コストを抑えるだけではなく、補助金や減税制度などを利用することで、総費用をさらに軽減できます。例えば、地震に強い家や環境と共生した家づくりをサポートする支援制度、補助制度を活用しましょう。

住宅を建てる予定の市区町村に問い合わせると、利用できる可能性がある制度について回答を得られます。

まとめ

ローコスト住宅は、一般的な注文住宅と比べて低価格で建築されるものの、品質が低いわけではありません。品質が低いローコスト住宅に住むと、長期的な目線で見たときに後悔することになりかねないため、品質やアフターサービスなどに問題がない住宅を建てられる業者を選ぶことが大切です。今回、解説した内容を参考に、自身の希望の条件を満たした住宅を建築しましょう。

コラムニスト:アスタ住宅展示場モデルハウス 今井 彩音

  • 今井 彩音
    アスタ住宅展示場モデルハウス

    自遊に、くらす。がコンセプトのBinO(ビーノ)。アスタ住宅展示場では、ビーノシリーズの2つの家を同時に体感できます!「どちらの家にしようかな?」「どちらの家も見てみたい!」そんな時は、ぜひモデルハウスにおいでください。変わっていくライフスタイルに合わせた家選びをお手伝いします!

最終更新日:23/11/09