スタッフブログ
行ってみたい建築探訪:尾道の「リボンチャペル」
行ってみたい建築探訪:尾道の「リボンチャペル」
広島県尾道市、瀬戸内海を望む高台に建つ リボンチャペル(Ribbon Chapel)。
まるで2本のリボンが空へ向かって絡み合うような形は、建築ファンの目を釘付けにします。
今回は、行ってみたい建築探訪と題して、尾道の「リボンチャペル」を紹介します。
設計とコンセプト
設計:株式会社 NAP建築設計事務所(中村拓志氏)
竣工:2013年
所在地:広島県尾道市浦崎町大平木1344-2(ベラビスタ スパ&マリーナ尾道内)
中村拓志氏が率いるNAP建築設計事務所は、光・風・自然との調和をテーマに建築を設計しています。
リボンチャペルはその代表作の一つで、2本の螺旋階段が絡み合い、頂上で一つに結ばれる構造が特徴です。
これは「ふたりの人生が出会い、ひとつになる」という結婚の象徴を表しています。
リボンチャペルは、数多くのアワードを受賞しています。
日本商環境設計家協会 JCDデザイン賞2014 大賞
Wallpaper * Design Awards 2015 Best Chapel
第10回日本構造デザイン賞
LEAF AWARDS 2015 Overall Winner
ArchDaily Winner of 2016 Building of the Year Award in the Religious Architecture category
第57回BCS賞(2016年)
Architizer A+Awards 2017, Jury Winner in Religious Buildings & Memorials
建築の見どころ
(出典:NAP建築設計事務所)
2本の螺旋階段:独立して上昇し、頂上で結びつく設計。
素材:スチールと木材の組み合わせで、自然素材と人工構造の融合を実現。
光と影:建物内部に差し込む光が階段の曲線を美しく際立たせる。
訪れた瞬間、階段の曲線が空へと伸びる躍動感と、自然光に浮かび上がる影の陰影に圧倒されるに違いありません。
自然との調和
(出典:SETONAIKA)
リボンチャペルは丘の上に位置し、ガラス張りの内部から瀬戸内海を一望できます。
海と空を背景に誓いの瞬間を迎える新郎新婦の姿は、建築と自然の調和を感じさせます。
時間帯によって光の色が変わるため、訪れる度に違った表情を見せるのも魅力の一つです。
リボンチャペルはSNS映えするフォトスポットとしても有名です。
夕暮れ時のオレンジ色に染まる空を背景に、リボンの曲線が柔らかく輝く瞬間は、まさに建築のアートです。
見学・宿泊情報
リボンチャペルはホテル「ベラビスタ スパ&マリーナ尾道」内にあります。
一般見学は制限がありますが、ブライダル見学や宿泊者として訪れることで、建築を間近で体験可能です。
2025年11月現在は、ホテルの改装中で見れないみたいです。
ホテル公式サイト:https://www.bella-vista.jp/
設計事務所公式サイト:https://www.nakam.info/jp/
まとめ
リボンチャペルは、「ふたりの人生の結びつき」を建築構造そのもので表現した、日本の現代建築の傑作です。
瀬戸内海の風景と建築の融合を楽しみながら、建築が語る物語を体感できる場所。
尾道に訪れた際は、ぜひ足を運んでみたい建築スポットのひとつです。