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木造住宅の「家の買い方」 — 契約までの流れで「失費しない」3つのポイント

木造住宅の「家の買い方」 — 契約までの流れで「失費しない」3つのポイント

家を買うとき、特に木造の注文住宅や建て替えでは「契約までの段取り」と「見落としがちな費用・保証」が、結果的に大きな出費(=失費)を生みます。ここでは契約に至る一般的な流れを整理しつつ、契約までに絶対やるべき“失費しない3つのポイント” を実例ベースでかなり詳しく解説します。最後にチェックリストと実践トーク例もつけます。安心して読み進めてください。

 

1.契約までの典型的な流れ(ざっくり)

①目的・条件の整理(エリア・予算・間取りなど)
②情報収集(モデルハウス見学、工務店・ハウスメーカー比較)
③見積り取得・仕様決定(本体工事+諸費用の合計で確認)。見積りは段階的に細かく出してもらうのが基本です。
持ち家計画
④土地購入なら売買契約、注文住宅なら施工会社と仮契約→最終図面・仕様・見積りを確定→本契約(請負契約)へ。
持ち家計画
⑤地盤調査・必要な許認可(建築確認申請など)→工事着手→引渡し。地盤調査は本契約前に試験的に行うことが推奨されるケースもあります(後の追加改良費を避けるため)。本来は、建物配置が確定後に行われますので、多くは契約後の調査となります。
※ 住宅ローンを使う場合は「事前審査(仮審査)」→「本審査」の順。事前審査は可否の目安、本審査はより厳密です(事前に本審査に必要な書類を揃えておくと安心)。
ネットバンク

 

 

2.失費しない3つのポイント(結論:これだけは絶対チェック)

Point1: 見積りは「本体+諸費用の総額」で比較する(隠れコストを潰す)

要点
同じ条件でも見積りに含まれる項目は会社によって違います。「外構」「地盤改良」「確認申請費」「設計料」「照明・カーテン」「給排水接続」「上下水道負担金」「地鎮祭」「仮住まい費用」など、別途請求か含みかを必ず明示してもらう。

やること
見積書は「項目別内訳」を要求し、合計金額で比較する。
持ち家計画
仕様(建材グレード、設備機器の型番)を明示してもらい、グレード差による価格差を把握。
「価格は〇〇円〜」の曖昧表現があれば注意。最終見積りでどこまで含まれるか契約前に確認する。

チェックリスト(契約前)
見積りの「除外項目」がないか確認
外構・カーテン・照明・登記費用を含めた総額を把握
(根拠:契約前に「見積りは本体工事+諸費用の総額で提示すべき」とする一般的ガイドライン)。
持ち家計画

 

 

②Point2:瑕疵(かし)・保証・保険の中身を確認する(10年の瑕疵担保制度)

要点
新築住宅では「住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)」により、構造耐力上主要な部分や雨水侵入を防ぐ部分について住宅事業者に10年の瑕疵担保責任が課されています。事業者は保険加入または供託で資力確保を行う必要があります。契約時に保険付保証明書の交付があるかを確認しましょう。
国土交通省

やること
「住宅瑕疵担保責任保険」に加入しているか、保険法人と保険期間・免責を確認。
国土交通省
引渡し後の保証内容(構造・防水・設備の保証期間・有償無償の範囲)を契約書に明記してもらう。
施工会社が倒産した場合でも保険で対応されるか(保険・供託のどちらをとっているか)を確認。
kashihoken.or.jp

チェックリスト(契約時)
保険付保証明書の写しを受け取る
保証対象範囲と修補手続き(連絡先・期間)を確認

 

Point3:住宅ローンと契約のタイミングを整える(事前審査→本審査の差に注意)

要点
事前審査は可否の目安に過ぎず、本審査でローンが否決されると契約解除や手付金の扱いでトラブルになります。契約(特に本契約=請負契約)を交わす前に、本審査に必要な書類を整え、ローンの見通しを確かめるのが安全です。
ネットバンク

やること
事前審査通過後でも油断せず、本審査で必要な書類(源泉徴収票、確定申告書、住民票、印鑑証明など)を早めに準備。
住宅ローンの返済計画(返済比率、金利タイプ、保証料など)を比較し、契約条件に影響するか確認。
ローン不可になった場合の契約解除条項や手付金の返還条件を契約書で確認する(トラブル回避)。

チェックリスト(仮契約〜本契約前)
銀行の本審査で追加書類が必要か確認
万が一ローンが通らなかった場合の救済措置(契約解除条項)を契約書で確認
(参考:事前審査と本審査は目的・厳密さが異なる。事前審査は簡易、本審査は詳細な確認)。
ネットバンク

 

 

3.実務で効く「具体的チェックリスト&トーク例」

契約前チェックリスト(印刷して持参推奨)
①見積り(内訳)を受領済みか?(本体・諸費用・税)
持ち家計画
②参考として近隣のの地盤調査の有無と結果(地盤改良の可能性)を確認済みか?
③住宅瑕疵担保保険の加入および保険付保証明書の提示を受けたか?
国土交通省
④施工体制(下請け構成・主要な担当者)を把握しているか?
⑤住宅ローンの事前審査合格(書類そろえ済み)→本審査着手の準備はOKか?
ネットバンク

契約時に使えるフレーズ(交渉・確認用)
①「この見積りに含まれる諸費用の内訳を紙で出していただけますか?」
②「地盤調査の結果、改良が必要になった場合を想定し、事前に見積りを提示してもらえますか?」
③「瑕疵担保の保険証書(または保険法人名・証明書)を契約書に添付してください」
④「ローンが本審査で通らなかった場合の解除条項・手付金の扱いを明文化してください」

 

 

よくある“失費につながる”落とし穴(Q&A形式)

Q. 見積りに「別途」とだけ書かれていた…どうする?
A. 別途項目を全部洗い出して総額を出してもらう。契約書に「別途項目は○○円まで」と上限設定を入れる交渉も有効。

Q. 保証書はあるが、どの範囲が有償なのかわからない…?
A. 具体的に「無料修補の対象」「有料での修補が必要な事例」を書面で確認。引渡し時に不具合が出た際の手続きフローを書面で残してもらう。

Q. 事前審査通ったから安心して契約してよい?
A. 本審査は異なる。給与形態・借入状況・物件の担保評価で結果が変わるため、本審査の見通しが立ってから本契約を進めると安全。
ネットバンク

 

4.まとめ(短く)

契約までの“段取り”と“書類・保証の中身”をきっちり確認すれば、大きな失費は大半防げます。ポイントは(1)見積りは総額で比較、(2)瑕疵・保証の中身と証明を必ず確認、(3)ローン事前審査と本審査の差を踏まえた契約タイミングの調整、の三つです。具体的な見積りの読み方や、あなたの見積りをこちらでチェックしてほしい場合は、住まいの相談窓口「KItoNOKO」にご相談ください。要点を分かり易くピンポイントでご説明します!

 

参考(読み物・法令等)

契約前にやっておくこと(見積り・流れの解説)。
持ち家計画

住宅瑕疵担保責任保険の概要(国土交通省)。
国土交通省

住宅瑕疵担保履行法・保険の説明(保証の仕組み)。
kashihoken.or.jp

住宅ローン:事前審査と本審査の違い(金融機関解説)。
ネットバンク

 

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