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広島で狭小地でも快適に暮らせる二世帯住宅の3つのポイント

広島で狭小地でも快適に暮らせる二世帯住宅の3つのポイント

狭い敷地で二世帯住宅を建てるとき、多くの人が「本当に快適に暮らせるのか?」と不安になります。面積が限られている分、設計の工夫と生活スタイルの合意が重要になります。ここでは実践的で具体的な「3つの重要ポイント」を軸に、間取り・動線・設備・コミュニケーションの工夫まで、即使えるアイデアを豊富な事例とともに詳しく解説します。

 

1. 設計:スペースを“つくる”のではなく“見せる” — 垂直と視線の活用

狭小地で最も有効なのは垂直方向の活用と視線のコントロールです。

垂直に広げる
①ロフトや中二階を活用:収納や趣味スペース、子どもの遊び場に。天井高を上手く使えば圧迫感を軽減できます。
②スキップフロア:各階を半層ずらすことで、視覚的な広がりと個別空間を両立。二世帯の“ちょっとした距離感”をつくれます。
③屋上・ルーフバルコニー:日常の外部空間を増やすことで、居住空間のストレスを軽減。家庭菜園や外食スペースとして活用。

視線を設計に取り込む
①視線が抜ける窓配置:通り抜ける視線があると空間が広く感じます。隣家とのプライバシーはルーバーや植栽で調整。
②天井高のメリハリ:リビングなどは天井を高く、個室は抑えめに。視覚的に広がりを演出。

具体例
親世帯は1階にコンパクトなプライベートゾーン(寝室・浴室・LDKの一部)、子世帯は2〜3階にワンフロアを確保するパターンが人気。階段の位置を中央に配置して各世帯へのアクセスを分離することで、効率よく面積を使えます。

 

 

2. 動線:プライバシーと共有を両立する「選べる動線」

二世帯の快適さは動線設計でほぼ決まります。大切なのは「共有」「半共有」「専有」を明確にすること。

3つの動線設計パターン

完全分離型(独立動線)
①玄関・水回り・キッチンが世帯ごとに独立。暮らし方が全く違う場合に最適。
②メリット:お互いの生活リズムを干渉しない。
③デメリット:設備コストがかかる(2つ分の設備)。

部分共有型(半分共有)
①玄関は共有、キッチンは分離、あるいはキッチン共有でプライベートは別。
②メリット:コミュニケーションが取りやすくコストも抑えられる。
③デメリット:共有部分のルール作りが必要。

共用型(オープン)
①玄関・LDK・庭などを共有し、寝室や浴室だけ分離。家族の交流を重視する方向け。
②メリット:居場所のバリエーションが豊富。
③デメリット:プライバシー確保が難しい場面あり。

動線の工夫ポイント
①階段の位置を工夫:中央配置で“交差動線”を作ると短い距離で行き来ができる。逆に専用階段を設けると完全分離が可能。
②サービス動線を分離:ゴミ出し、洗濯、買い物動線は共有にしすぎない。家事効率が落ちるとストレスに。
③来客動線の確保:来客が通る経路はプライベートを通らないよう配慮。狭小地では玄関ポーチの確保とシューズクロークで“見せない収納”を作ると効果的。

 

 

3. 設備と収納:小さくても“使いやすい”を徹底する

狭小地での設備は「小さい」だけでなく「操作しやすさ」「メンテナンス性」が重要です。

キッチン
①I型+カウンターでコンパクトにまとめつつ、作業スペースを拡張できる可動式テーブルを導入。
②フルオープン対面は圧迫感を生みやすいので、部分的に腰壁や格子で視線を遮る。

バス・洗面
①ユニットバスでメンテナンス性と断熱性を確保。洗面は独立させて朝の渋滞を解消。
②乾燥機能付き洗濯機や室内物干し(昇降式)を活用すると、屋外スペースが少ない敷地でも衣類乾燥が安定。

収納
①階段下やスキップフロア内部を収納化:見せない収納を増やすことが重要。
②可動棚・引き出し式収納で使い勝手を向上:奥行きを活かすために引出し式が便利。
③用途ごとの指定収納:例えば「週末用」「非常用」「季節家電」などをラベリングして使いやすく。

設備共有の考え方
①水道・電気などの「コア設備」は共有してコスト削減。ただし、故障時の責任分担は事前に合意を。
②太陽光発電や蓄電池などを導入するとランニングコスト低下と災害時の安心感が増す(初期費用は検討要)。
③実践チェックリスト(設計前に家族で確認)
④世帯ごとの「生活リズム」と「プライバシー許容度」はどれくらいか?
⑤玄関・浴室・キッチンは共有するか分離するか?
⑥将来(介護・子どもの独立)に備えた可変性は確保できるか?
⑦収納は「見せる」と「隠す」のバランスが取れているか?
⑧外部スペース(バルコニー・屋上)は日常に使える広さか?

 

設計時の注意点・最後に一言

狭小地では「設計段階の“合意形成」が成功の鍵。図面を見ただけでは暮らしの実感がわきにくいので、模型や3Dパース、生活シミュレーションを活用して家族全員で確かめましょう。
専門家(建築士、設備設計、インテリア)と早い段階で相談し、法規や斜線制限、高さ制限を踏まえた最適解を探ることが大切です。

狭くても、考え方次第で二世帯が心地よく暮らせる家は必ず作れます。もしよろしければ、あなたの敷地(面積・接道・家族構成)を教えてください。住まいの相談窓口 KItoNOKOでは、具体的な間取り案や動線プランを、すぐに1〜2案作ってご提案します。

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