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下瀬美術館レポート —「INSECTS×SIMOSE — 昆虫アートの現在地」を観てきました
下瀬美術館レポート —「INSECTS×SIMOSE — 昆虫アートの現在地」を観てきました
先日、広島県大竹市にある下瀬美術館(SIMOSE)へ行ってきました。建築そのものがアートとも呼べるこの美術館で、現在開催中の特別展 「INSECTS×SIMOSE — 昆虫アートの現在地」 をじっくり堪能したので、展覧会の概要、見どころ、アクセス情報、そして写真を差し込む場所の提案まで含めた詳細なブログをお届けします(笑)。
1. まずは美術館について — 建築とコンセプト
下瀬美術館は、建築家・坂 茂(ばん しげる)氏が設計した“水盤に並ぶカラフルな可動展示室”などで知られる施設です。美術館・ヴィラ・レストランが一体になった施設で、「アートの中でアートを観る」をコンセプトにしており、展示空間そのものの体験が訪問の大きな魅力になっています。館のコレクションは雛人形や西洋工芸、近代絵画まで多彩で、建築と所蔵品の両方を楽しめる点が特徴です。
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2. 展覧会概要 — INSECTS×SIMOSE — 昆虫アートの現在地
本展は、2019年より銀座のSASAI FINE ARTSで続く「INSECTS」シリーズの流れを汲む企画のひとつとして下瀬美術館で開催されているグループ展です。開催期間は 2025年7月29日(火)〜2025年9月28日(日)。主催は下瀬美術館と中国新聞社、SASAI FINE ARTSの協力を得た展示構成になっています。
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3. 出品作家と作品の見どころ
今回の出品作家には、佐藤正和重孝、ウチダリナ、奥村巴菜、小島久典、小松孝英、齋藤徳幸、諏訪敦、外山諒、春田幸彦、樋口明宏、福井敬貴、福田亨、堀貴春、満田晴穂 などが名を連ねています(カタログや公式情報に基づく)。作家ごとにアプローチは大きく異なり、写実的な標本的表現から、抽象化・寓話化されたインスタレーション、素材や技法で昆虫の存在感を再考させる作品まで幅広く並んでいるのが本展の特徴です。特に、小島久典や満田晴穂の新作には地域的な生態や保全とアートの接点を感じさせる表現が見られ、視覚的にも知的にも刺激的でした。
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4. 展示の構成と館内での体験
下瀬美術館の可動展示室や、自然光を取り入れた展示空間は、昆虫を主題にした作品群と相性が良く、光や影、空間の“間”が作品の見え方を変えます。展示は作家・テーマごとにセクション分けされつつ、館内の動線が“発見”を促すように配置されており、作品と建築が対話しているような体験が得られました。今回の展示では、視覚的な驚きだけでなく解説パネルや作家ステイトメントも丁寧に配置され、鑑賞後に昆虫というテーマの多様な解釈を咀嚼できる構成でした。
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5. 実用メモ(開館時間・料金・アクセスなど)
開館時間:9:30〜17:00(最終入館 16:30)。休館日は原則月曜(祝日の場合は開館)。
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観覧料(本展):一般 2,000円(団体割引等あり)、高校生・大学生 1,000円、大竹市民 1,500円、中学生以下無料(公式ページの案内を参照)。※料金は変更されることがあるので来館前に公式サイトで再確認を。
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アクセス:JRや車でのアクセス案内は美術館公式サイトの「アクセス」ページに詳細があります。駐車場や館内設備(カフェ・ミュージアムショップ・ヴィラ等)も充実しているため、半日〜1日でゆったり過ごすのがおすすめです。
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6. 私の感想 — 見どころと鑑賞のコツ
建築と展示の相互作用が本展の大きな魅力。光や視線の移動を意識しながら鑑賞すると、小さな昆虫表現がぐっと立ち上がってくる瞬間があります。
作品の多くが「昆虫」をモチーフにしているものの、単なる生物図鑑的な展示には留まらず、文化的・象徴的な読み替えや素材実験が随所にあり、アートとしての幅を感じさせます。
作品によっては細部をじっくり見ると新しい発見があるので、スマホでの撮影が許可されている場所では拡大して撮るのがおすすめ(※撮影可否は作品ごとにルールがあるので要確認)。
お子さん連れでも楽しめる解説や視覚的に引き込まれる作品があり、家族での来館にも向いています。
7. まとめ(訪問後の動線提案)
午前中に美術館到着 → 展示をじっくり鑑賞 → ミュージアムカフェで休憩 → ショップでお土産 → 周辺散策(海辺の風景)という流れが気持ちよく楽しめます。会期は9月末まで。昆虫をテーマにした多様な表現を、建築という“器”とともに味わえる貴重な機会です。
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