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エジプト展

広島県立美術館のエジプト展に行ってきました。

最後に見た彩色棺の前では、思わず息をのみました。

木地に残る色がまだ体温を持っていて、彫りの影に職人の手つきが見えるようでした。

猫のミイラは、かわいらしさと神聖さが同居していて、ただの展示物というより“誰かの大切な存在”という感じがしました。

展示は、古王国→中王国→新王国→プトレマイオス→ローマへと続いていて、何千年もの時間が一本の物語としてつながっていく感覚でわかりやすかったです。

ヒエログリフは絵のようでいて、実は音を表しているというのが面白く、最後に意味の目印(決定詞)が添えられているところに、古代人の丁寧な思考を感じました。

遥か昔の人々が“どう生き、どう送り出すか”を真剣に考えていたことが、現代にも通じる温かさとして残っている感じがしました。

静かで豊かな時間を過ごせる、素晴らしい展覧会でした。

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