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【広島市】アース・ミュージアム元宇品を訪ねて

 ー都心から5kmの“動く地球”ー

先日、広島市南区・元宇品町(宇品島)にあるアース・ミュージアム元宇品に立ち寄りました。
ここは、豊かな原生林や貴重な地質遺産を「動く地球の博物館」に見立てた自然観察エリア。都心からわずか約5kmという近さでありながら、驚くほど手つかずの自然が残っています。
場所:アースミュージアム元宇品

一帯は 瀬戸内海国立公園 に指定されており、穏やかな海と深い緑が共存する特別な場所。ボランティアガイドによる観察会「地球さんぽ」も定期的に開催されているそうで、自然や地球の営みをより深く学べる機会もあるようです。


写真:海岸へつながる道

 

 

原生林の静けさと生命の息吹

無料駐車場から森へ足を踏み入れると、空気が一変します。クスノキの大木が悠然と立ち、足元には落ち葉のじゅうたん。
珍しい寄生植物「ツチトリモチ」など、多様な動植物が息づいています。
海と森がこれほど近くで共存している風景は、まさに瀬戸内ならでは。自然のバランスの中に身を置く心地よさを感じました。


写真:巨大なクスノキ(樹齢約150年)

 

 

公園のシンボル・元宇品灯台

公園内に建つ白い灯台は、この場所の象徴的存在です。
初点灯:1950年
高さ:平均水面上から灯火まで約45m
地上から頂部まで:約21m

現在も現役で活躍しており、広島港を出入りする船の道しるべとなっています。
灯機類は最新型へ更新されているものの、レンズには1895年にフランスで製造されたフレネルレンズが今も使用されているとのこと。
130年以上前のレンズが、いまも沖を行き交う船を見守っている――そう思うと、時間の重なりにロマンを感じずにはいられません。


写真:元宇品灯台・心霊スポットの噂(笑)

 

 

海岸線で出会う、数千万年前の地球の記憶

海岸沿いの遊歩道を歩くと、まるで地層のタイムカプセルを開くような体験ができます。

岩脈(がんみゃく)
岩盤の割れ目にマグマが入り込み、急激に冷えて固まった火成岩。
大地の裂け目を縫うように走る姿は、地球内部のエネルギーを感じさせます。


写真:岩脈(がんみゃく)

 

正断層(せいだんそう)
花崗岩の中の岩脈が断層によって切断され、垂直方向に約2.5mずれている様子を確認できます。
目の前で“地球が動いた証拠”を見られるのは圧巻です。


写真:正断層(せいだんそう)

 

節理(せつり)
マグマが冷却・収縮する際にできた規則的な割れ目。
自然がつくり出す幾何学模様に、思わず見入ってしまいました。


写真:節理(せつり)

岩肌に触れながら歩いていると、何千万年という時間のスケールが、ぐっと身近に感じられます。
他にもたくさん地球の息吹を感じる自然の標本に出会えますよ(笑)。

 

 

小春日和の海岸公園で

訪れたのは暖かな平日。
海岸ではワカメを採るご婦人の姿、砂浜では家族連れが楽しそうに遊ぶ様子が見られました。
ワカメは軽く茹でで食べると美味しいそうです。

 

 

穏やかな海、やわらかな日差し、ゆったりと流れる時間。
地球の壮大な歴史を感じながら、いまを生きる人々の暮らしがすぐそばにある――そんな不思議な一体感を味わえる場所でした。
自然を感じることは、家づくりに携わる設計士にはとても大切なことだと思っています。太陽の恵み、海風、樹木の呼吸・・・

都会のすぐそばにある、数千万年の物語。
また季節を変えて、「地球さんぽ」にも参加してみたいと思います。

 

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