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建築費高騰の今、非住宅市場に求められる“新しい選択肢”とは
建築費高騰の今、非住宅市場に求められる“新しい選択肢”とは
— 木造非住宅建築が未来のスタンダードになる理由
1月30日に野村不動産ソリューションズのCRE戦略サイト「CRE-NAVI」で発表された最新調査では、建築費の高騰がもはや一過性ではなく、構造的な変化として定着していることが明らかになりました。
調査結果のポイントは次の通りです。
建築費は「ニューノーマル」と化している
✅ オフィスビル(RC造・S造等)の坪単価は4年前比で+76.9%、
✅ 住宅マンション(RC造・S造等)は+87.8%と大幅に上昇。
✅ 特にオフィス建築では「坪250万円」時代に突入し、今後3年間でも建築費はさらに20%以上上昇するとの予測もあります。
✅ 住宅マンション建築では、「坪200万円」時代に突入しています。
主な上昇要因は建設現場の人手不足や人件費の増加、時間外労働規制など「ヒト」にまつわる構造的な要素であり、単なる資材高騰とは性質が異なっています。
木造非住宅建築が“答え”となる背景
この建築費の高騰が続く中で、今注目を集めているのが 非住宅木造建築 です。従来、木造は住宅分野が中心でしたが、最近は非住宅分野でも木造のニーズと市場が急速に拡大しています。
非住宅木造の市場拡大
✅ 非住宅木造建築に特化した 大規模木造建築ネットワーク が全国36社で設立され、2050年カーボンニュートラルに向けた木造化を推進しています。初年度は50件・約300億円規模の受注を目指す動きもあります。
✅ 木造建築の性能やデザイン性を紹介するフェアやセミナーも開催され、構法や設計技術の認知が高まってきています。
環境・コスト・社会ニーズが後押し
✅ 木造は以下のような魅力を持ち、今後の非住宅建築需要を刺激する要素があります。
✅ 低炭素・環境配慮:2050年のカーボンニュートラル実現に向け、木材はCO₂削減の有効手段として注目されています。
✅ 経済性:素材としての木材は再生可能であり、資材高騰・人件費高騰の時代でも総コストを抑える可能性を秘めています。
✅ 設計の自由度と快適性:最新の構法(例:SE構法など)により、大規模・高性能な木造非住宅建築が実現可能になっています。
新たなスタンダードへ
これまで非住宅建築ではコンクリートや鉄骨が主流でした。
しかし、建築費高騰という大きな制約の中では、より環境に優しく、コストパフォーマンス・社会価値に優れる木造非住宅建築が“答え”になり得るという視点が、業界全体で確実に強まっています。
木造技術の進化とネットワーク形成、環境政策の後押しによって、木造非住宅建築の需要は今後一段と加速するでしょう。
まとめ:これからの非住宅建築は木造が鍵
✅ 建築費は今後も上昇傾向、従来の建築手法ではコスト負担が課題。
✅ 木造非住宅は環境負荷低減と経済性の両面で注目されている。
✅ 産業・設計コミュニティでも木造非住宅の普及・ネットワーク構築が進む。
これらの潮流を踏まえて、今後の非住宅建築の中心には木造が据えられていくといっても過言ではありません。
出典:高騰する建築費の実態と今後の見通し ~当社など独自調査「建築費に関するアンケート」より~
「建築費に関するアンケート」の概要
目 的:建築費の高騰の実態(要因・影響・建築費の水準)と求められる施策を明らかにする
時期・方法:2025年11月~12月、アンケート回答URLおよび手交・郵送による調査票の送付・回収
有効回答数:118社(不動産開発業者79社、建設業者39社)の開発部門・管理部門の担当者、経営者・経営陣など