1

省エネのはなし

よく耳にする「省エネ」という言葉。

ご存じの方も多いと思いますが、「省エネルギー」の略です。

石油や石炭、天然ガスなど、

限りあるエネルギー資源がなくなってしまうことを防ぐため、

エネルギーを効率よく使うことをいいます。

 

 

省エネはなぜ必要?

なぜ世の中ではこんなにも省エネが叫ばれているのかというと、

エネルギーの安定供給確保地球温暖化防止のために必要だからです。

エネルギーの安定供給確保は、

エネルギー資源のほとんどを輸入に頼っている日本にとってはとても重要な課題です。

地球温暖化防止については、

これからも地球で生きていくために 快適な環境を維持する必要があり、

地球温暖化の原因となる温室効果ガスの大部分である

二酸化炭素の排出を減らさなくてはなりません。

二酸化炭素はエネルギーを生み出す際に大量に排出されます。

 

住宅に関する省エネ

未来のために!ということで必要とされる省エネの取り組み、

住宅に関するものもあります。

実は日本のエネルギー消費、工場などの産業部門は減少しているものの、

事務所・商店や家庭などの民生部門と、自動車などの運輸部門での増加が大きいため、

全体としては増加してしまっているのです。

そこで日本全体でより一層の省エネを目指すべく、

家庭での省エネを進める取り組みが求められています。

2021年10月22日に閣議決定された地球温暖化対策計画では、2030年度において、温室効果ガス46%削減(2013年度比)を目指すものとされました。その中で、家庭部門(家計が住宅内で消費したエネルギー)におけるエネルギー起源二酸化炭素の排出量を66%削減するという目標が掲げられました。

66%、半分以上って、かなりの量ですよね。

 

家庭での省エネ、と聞いて何が思い浮かぶでしょうか。

電気をこまめに消す?エアコンと扇風機を一緒に使う?

このように、省エネを意識した行動をするのももちろん方法の一つです。

それ以外にも、そもそも家自体を省エネ仕様にするという方法もあります。

 

省エネ住宅

省エネの取り組みの一つとして、「省エネ住宅」があります。

省エネ住宅とはその名の通り、

家庭でのエネルギー消費を抑えることができる住宅です。

家庭のエネルギー消費のうち、約30%を占めているのが冷暖房です。

省エネ住宅はこの冷暖房のエネルギー消費を抑える性能を備えています。

(省エネポータルサイト/経済産業省資源エネルギー庁)

省エネ住宅は「断熱」「日射遮蔽」「気密」3つの特徴を持ちます。

これらによって、夏は室外からの熱が室内に侵入しにくく

冬は室内の温かい空気が逃げないので、

少ない冷暖房エネルギーで快適な環境を保つことができます。

エネルギー消費を抑えられると光熱費の節約にもなりますよね。

また結露も抑えられるので、

結露によるカビ・ダニの発生や結露による建材の劣化を抑制できます。

 

 

色々な省エネ住宅

省エネ住宅には色々な種類があります。

それぞれ冷暖房のエネルギー消費を抑える以外にも様々な特徴を持っています。

ここではその一部を簡単に紹介します。

 

ZEH(ゼッチ)住宅

“ZEH”とは“net Zero Energy House”の略語で、

エネルギー収支をゼロ以下にする家」という意味になります。

使用するエネルギーと、太陽光発電などで創るエネルギーで

1年間で消費するエネルギーの量を実質的にゼロ以下にする家ということです。

 

LCCM(エルシーシーエム)住宅

“LCCM”とは“Life cycle carbon minus”の略語で、

家を建てるとき、住むとき、廃棄するときにおいてできるだけ二酸化炭素の削減に取り組み、

さらに太陽光発電などによる再生可能エネルギーの創出により、

住宅のライフサイクルを通じて二酸化炭素の収支をマイナスにする住宅です。

ZEH住宅の建築時と廃棄時にも省エネを意識したバージョン、というイメージです。

 

長期優良住宅

長期にわたって安心・快適に過ごせるよう工夫がなされた優良な住宅です。

耐震性、省エネルギー性、維持管理や更新の容易性など、

国の定めた基準をクリアしたものが「長期優良住宅」の認定を受けることができます。

認定を受けると、住宅ローン減税で優遇措置が受けられたり

住宅資金贈与の非課税枠が拡大されたりと、さまざまなメリットがあります!

 

このような省エネ住宅は地球に優しく光熱費を抑えられるのですが、

性能が高いのでどうしても建築コストがかかってしまいます…

ですが、補助金制度、金利の優遇、減税など

環境に優しい住宅を増やすために国が経済面のサポートをしてくれることがあります!

 

 

地球温暖化が進む現在、ますます省エネが求められるようになるでしょう。

また今後も日本が安定してエネルギー資源を輸入し続けられるかどうかも分かりません。

変化する環境の中でも長く暮らしていける家に住みたいという方は

省エネ住宅を検討してみてはいかがでしょうか。

 

 

参考にどうぞ↓

省エネポータルサイト(経済産業省資源エネルギー庁)

(https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/index.html)

PAGE TOP