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光熱費を抑えた家計に優しい家づくり・・・

光熱費を抑え、家計に優しいる家づくり

今年(2023年)に入り、1月の電気代・ガス代を見て皆さんびっくりされたかと思います。我が家も、まさかの請求金額に何かの間違いでは!と大騒ぎになってしましました。

今後も光熱費の価格は上昇するようですし、どうにかして光熱費を抑えることができないか・・・と思い幾つか対策をピックアップしました。

 

1、高気密・高断熱住宅

外気温の影響を受けず住宅内の温度を一定に保つことができる高気密住宅と、高断熱住宅の特徴をあわせ持つ住宅が、高気密・高断熱住宅です。そのため、省エネ性能も期待できます。

高気密・高断熱住宅を建てることには、さまざまなメリットがあります。その中でも代表的なものは、次の3つです。

・外気の影響を受けないため年中快適に過ごせる⇒快適性
・ヒートショックを予防できる⇒健康
・冷房・暖房の費用を節約できる⇒お財布に優しい

高気密・高断熱を数値化したものがC値とUA値です。

●C値(値隙間相当面積)気密性能の基準
 家全体でどのくらい隙間があるかを示すもので、数値が小さいほど隙間が小さいということなので、気密性が良いということになります。

●UA値(外皮平均熱貫流率)断熱性能の基準
 中と外の温度差が1度あるときに、家全体で外皮(窓や屋根、外壁など、屋外の空気に触れている部材)1㎡あたり、どのくらいの熱が逃げるかを示したものになります。
 UA値は数値が低い方が優れています。

断熱性能を高める1番のポイントは、窓の設計です。えっ!断熱材じゃないの?と思われる方も多いかと思います。

実は窓が最も外部の熱を伝える箇所で、熱伝導の50%に達します。これからの住宅は「樹脂サッシ」をお勧めします。そして断熱材・・・気密性が高く、熱伝導率の高い材料を選びましょう。

性能は数値で確認できますが、大切なのは施工精度です。いくら断熱性能の高い断熱材を採用しても間違った施工をしてしまえば、まったく意味がありません。

 

2、パッシブデザイン住宅

 

パッシブデザイン住宅とは、一定の性能基準を満たしつつ、エアコンなど機械装置に頼らず、自然エネルギーを生かしながら快適な住環境を実現する、次世代型の省エネ住宅です。パッシブデザイン住宅として認められるためには、以下の5つの項目を設計に取り入れる必要があります。

・断熱(夏冬対策)・・・高気密高断熱の事です
・日射遮蔽(夏対策)・・・庇やタープ、すだれ、樹木で日差しを遮ります
・自然風利用(夏対策)・・・温度差による熱還流通風、窓の設計です
・昼光利用(冬対策)・・・日射を利用した照度設計
・日射熱利用暖房(冬対策)・・・日射エネルギーの蓄熱を利用した暖房

パッシブデザイン住宅はエアコンなど機械装置に頼らない省エネ住宅です。エアコンの使用頻度を減らし、自然エネルギー中心で室内の温度を制御し快適な住環境を維持するには、ハイレベルな断熱性能を付与するため高品質な断熱材や窓を設置する必要があります。その結果、建築コストが高くなる可能性があります。

 

その他具体的には・・・

・窓と断熱材にこだわって断熱性能を高める
・熱交換型換気扇を採用して冷暖房効率を保つ
・風が抜けていく間取りで冷房無しでも涼しい家に
・オーニングを採用して室内温度を上げさせない
・太陽光を取り入れ家じゅう明るく照明代をカット
・IHコンロを採用して冷房を妨げずに省エネ
・古くなった電化製品は思い切って新調し省エネ家電にする
・太陽熱温水器や太陽熱暖房、太陽光発電など太陽光エネルギーを活用
・庭に広葉樹を植え、夏は木陰・冬は太陽光を室内に取り込む
・軒先・庇を設け太陽光をコントロールする

住宅の設計をする場合、設計士としては当たり前の内容ですが、実際にあまり考えていない住宅も散見されます。

世界では、「冬暖かく、夏涼しい家」が当たり前ですが、日本の住宅は今やっと「高気密・高断熱住宅」が一般的になりつつあります。

今回の光熱費高騰がトリガーになって、日本の家づくりが一歩前進できればいいな・・・と思っています。

 

 

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