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広島支社 建設BLOG NO.29

2025年4月22日
木工事は、天井の施工に入りました。最近の建物では、省令準耐火や防火構造、防火区画の関係で、壁の石膏ボード張りを先行するケースが多いのですが、この建物では、構造材(梁や柱)を仕上材として見せる工法を採用しているため、天井内の石膏ボード張りは行われません。
ちなみに「省令準耐火」とは、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が定めた、準耐火構造に準ずる防火性能を持つ住宅の基準のことです。建築基準法における準耐火構造と同等の耐火性能を持ち、外部からの延焼を防ぎ、建物内部での延焼を遅らせるなど、火災に対する安全性に配慮した構造となっています。
上の写真は、先日撮影した天井下地の様子です。
20cmほどの小さな木材が取り付けられているのが分かりますが、これにはどんな役割があると思いますか?

この小さな木材の役目は…
石膏ボードの段差を抑えるためのものです。
長手方向の胴縁の間隔は303mmありますが、その中間に小さな胴縁を入れることで、石膏ボードの段差を抑える効果があります。
接着剤を使用しない場合、303mm間隔ではボードの上下にズレが生じやすく、その結果、クロス下地のパテが割れてしまい、クロスにシワが出る原因となります。
このズレを防ぐために、303mmの中間に小さな胴縁を追加し、クロス下地のパテ割れを防いでいるのです。
建築工事に携わる職人の方々は、自分たちの工事が終わった後の仕上げの工程までしっかり考えて施工を進めています。これは、仕事をする上で非常に大切な考え方ですね。

外装工事もいよいよ、外壁(ガルバリウム鋼板)の施工に入りました。ガルバリウム鋼板外壁は、近年、多くの方に採用されている人気の外壁材です。
ガルバリウム鋼板は、耐久性、耐食性、軽量性に優れた外壁材で、錆びにくくメンテナンスがしやすいのが特徴です。特に寒冷地や海沿いなど、過酷な環境での使用に適しています。そして何よりも軽量なため、建物全体の耐震性が向上します。
ただし、最大のデメリットは「傷が付きやすい」ことです。強い力で物がぶつかると凹んでしまい、その修理が大変になります。

こちらの写真は、外壁工事の職人さんのリクエストにより、雨の日でも板金の切断作業ができるよう、仮設テントを設置した様子です。
まさに全天候型の作業場ですね……これでさらに作業がはかどります(笑)
近くには福祉関係の施設があるため、騒音対策として、施設から最も離れた場所に仮設テントを設置しました。